ZOPFの伊原やすともさん、りえさんを講師に開催されたパン業界で働く女性のための会クラブ ド サントノーレの第3回目のセミナーの内容をお伝えしています。パン作りの実演をご紹介した記事「ZOPFに学ぶパン作り」に続き、この記事では人気パンの裏側、ZOPFならではの商品作りについてのお話をレポートします。 手間を惜しまないカレーパンZOPFには一日400個ほど売れるカレーパンがあります。商品の中に何か熱々のものがあったらいいな、ということで考えたのがそれで、カレーはもちろんパン粉もオリジナル。パン粉専用に無油無糖パンを焼いてつくっているのだそうです。「カレーパンお願いしまーす」「はーい」 一日中、店内と厨房で掛け声が飛び交います。 一度に8個ずつ揚げているこのパンのおいしさは、手間を惜しまないところから生まれています。
ヨーグルトライとカフェの仕事やすともさんが好きでずっと焼き続けていたものの、あまり売れなかったライ麦パン。カスピ海ヨーグルトで酸味を押さえることに成功し、おいしい食べ方を伝える試食によって今では大人気のパンとなりました。
カフェルーエプラッツ ツォップは遠来のお客さんが増えてきたこと、朝食をゆっくり外食できるところがあったらいいな、と思ったことがきっかけで2003年、店の上にOPENしました。 パン屋さんのカフェならではなのは、さまざまなパンの盛り合わせが料理によって変えられているということです。パンに温かい料理を合わせ、肉汁を浸ませて食べるなど、販売するだけでは表現できないパンと料理のおいしい組み合わせを実感してもらえる場所として、カフェは生かされています。 サンドイッチとFixing「サンドウィッチは常温で販売しているのですか」という質問が参加者からありました。やすともさんは、「どういう状態にしておくのがパンにとっていいか考えたら、冷蔵しないほうがいい。どうやったらおいしい状態で売れるか考えたら、場所がないこともあるけれど、売れ具合を見ながら4~6個ずつ作りたてを出すというスタイルになった」と答えていました。 作ったものがすぐ売れる店ならではのスタイルです。 サンドイッチの具材はカフェのスタッフが作り、食材やイメージする食感でパンの厚さも変わります。小さな手間が売れ行きに、すなわちおいしく食べられる状態に繋がっていくのですね。
パンをおいしく食べてもらうためにつくられたFixingはカフェで食べることもでき、一部は店の冷蔵ケースでも販売されています。セミナー参加者は終了後のパーティでこれらを試食しました。
次回はZOPFが考える女性の役割と素敵な計画についてレポートします。 【関連記事】 クラブ ド サントノーレ 【第一回】志賀勝栄さんに学ぶ 【第二回】いがらしろみさんに学ぶ 【第三回】ZOPFに学ぶ |
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