旧廿楽家を移築したべに花館の母屋桶川と紅花紅花江戸時代に山形の最上紅花につぐ生産地だった桶川は近年紅花を市のシンボルとして市民の間に浸透させて来ている。6月には紅花祭りも開催され人気を呼んでいる。紅花は染料の材料として珍重され江戸時代には重要な特産品として桶川宿を発展させたようだ。明治時代には化学染料の普及によりその栽培は急速に衰えたらしいが、近年紅花栽培を手がける農家も現れて市のシンボルとして染物や食品としての需要を喚起しているようだ。その紅花栽培エリアの中心に桶川市べに花ふるさと館が有る。桶川市べに花ふるさと館よく整備された駐車場に車を止めて施設に向うとまずは立派な長屋門がある。建物のこしらえは時代劇に登場するような豪農そのものである。長屋門をくぐると正面に母屋がその威容を誇る。大広間と土間の有る本格的な作りだが本物の建物を移築した際に現在の施設としての使い勝手を考えた間取りや調理施設などが現代的にアレンジされている。風情の有る大広間大広間は開放されてうどんや蕎麦を食べる客席となっている。土間も一部はみやげ物や特産品が並べられているが客席も有る。座っているだけでタイムマシンに乗ったような懐かしい空間に運ばれたような気がしてくる。みやげ物を見ても懐かしい駄菓子なども並ぶ。手打うどん一番人気の田舎汁うどん600円桶川産や隣接する北本市の契約農家から仕入れる地元産の小麦100パーセントで作る手打うどんがここの名物である。ちょっと褐色かがった農林61号の小麦粉を施設内の別棟で完全手打している。数名の職人さんがうどん・蕎麦を鮮やかな手つきで打っている。また桶川産のソバ粉を使った蕎麦も名物である。季節にもよると思うがうどんの方が人気が高そうだ。人気メニューは田舎汁うどん・鴨汁うどん・きのこ汁うどんなど。冷たいうどんを温かい汁で食べる武蔵野うどんだ。鴨汁うどん700円田舎うどんは季節の野菜と豚肉が温かい汁に入っている。これにうどんを入れてズルズルと啜る。地粉の香りとコシというかネバリと言うかモチモチした食感が楽しめる。鴨汁は鴨とネギの黄金の組み合わせ。焼色のついたネギが香ばしい。濃い目の汁と鴨の脂がよく合う。薄めにスライスされた鴨も柔らかく仕上がる。一般的なもりうどんをはじめとして定番メニューがそろっているのでどうぞ何を食べようか迷ってください。人気の紅花かき揚げ新弟子150円大半の人が頼む天ぷらが紅花かきあげ。大きさにより新弟子・舞の海(二人前)・小錦(4人前)と大きさが大きくなる。かき揚げには紅花が入っている。紅花は食用としても利用される。ちょっとほろ苦いような気もするが漢方薬にも使われるというから薬効も期待できそうだ。季節のイベント紅花の咲く頃は6月中旬。ちょうど今頃から7月にかけて。この一帯の紅花畑は見事な花を咲かせると言う。紅花祭りをはじめとして・七夕や十五夜など季節をテーマにした催事が施設内で行われる。また特産物や産地直送の野菜や草花などを売る売店も人気が高い。生産者の名前が書かれた農作物は新鮮でしかも安い。かかえきれないほど買って帰る人もいるようだ。紅花の季節には紅花の切花も並ぶ。体験教室蕎麦打ち体験教室蕎麦打ちや陶芸、木工、染色などの企画が工房で開催される。蕎麦打ち教室を体験させていただいたが15名の参加者いた。人気で毎月キャンセル待ちが出るほどだという。蕎麦粉7割・小麦粉3割の蕎麦を2時間の教習で打って試食してお土産としてもって帰る。自分で打った蕎麦とメンバーの打った蕎麦など見比べてワイワイと楽しいひと時を過ごせる。はじめて蕎麦を打つという人も立派に打っていたから初心者の方も安心して参加できよう。参加費用は蕎麦打ちの場合材料費込みで2000円であった。(2006年6月の場合)夏休みには子供向けの染色や饅頭作りの企画があるようだ。イベントに参加して食事をしてお土産を見繕って帰ると充実した日になること間違いなし。桶川市民になったつもりで楽しめる。毎月の催事情報からも目が離せない。【桶川市べに花ふるさと館DATA】363-0001埼玉県桶川市加納419-1電話048-729-1611(各種問い合わせ先)開館時間午前9時から午後9時30分休館日 月曜日 但し祭日・振り替え休日の場合は開館。入館無料・無料駐車場有うどんコーナー営業時間午前11時より午後8時まで。べに花ふるさと館サイト※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。