立派な農家に見えるというかそのままだが・・・2007年2月残念ながら閉店しました東京が誇るうどん文化典型的な武蔵野うどん東久留米市の農家がうどんを食べさせてくれると言う噂はいつ頃聞いたのだろう。うどん仲間だったかうどん店主からだったか・・・昨年ふとしたきっかけで東久留米市が小麦の絶滅品種の復活に力を入れていることを知った。テレビで放送されたりしたのを頼りに畑を見に行ったりした。今回その柳久保小麦を調べていたら見つかったのがうどん たかはしと一長という店であった。武蔵野うどん地帯東久留米市や隣の東村山市、田無(西東京市)、小平市や少し戻って練馬区、隣の埼玉県新座市などは武蔵野うどん地帯である。正しくは麦作エリアと呼んだ方が良いだろう。田無という地名からも田の無い水田の無いエリアとして有名である。水利の改善のために野火止用水が作られたのも意味がある。小麦の名産地はほとんど例外なく日常的にうどんを食べる食文化が残っている。それも手をかけない簡単な調理で食べられるうどんが多く素朴なものが多い。柳久保小麦東久留米に柳窪という地名がありここに柳久保小麦のルーツがあるという。柳久保小麦は背が高い小麦で小麦の収穫もさることながら麦藁を取ることにもその品種メリットがあったようだ。藁葺き屋根も姿を消して小麦の増産目的や収穫のしやすさでだんだんその姿を消したと言う。背が高いため風で倒れやすく管理が他の小麦よりも大変なのだ。昨年は東久留米市で8軒の農家が生産にかかわって約3000キロの収穫を上げたという。製粉すると何割かはふすまとして目減りするから小麦粉ベースで言うと2トン強が使われることになる。東久留米市では3店のうどん店とパン店、和菓子屋でこの柳久保小麦を使った製品を売り出している。パンと饅頭はともかく・・・うどん好きには見逃せない話題だ。たかはし目印の看板小金井街道を車で小金井方面に走ると前沢宿の交差点の先にお地蔵さんが左側にある。このお地蔵さんを目印に斜めに入る細い道がある。ここを道なりに進むとたかはしの看板が見つかる。周りは畑ばかりの農村風景が広がる。かなり大きな農家で看板が無ければうどん店とは気がつかない。入り口の看板とソフトドリンクの自動販売機が目印。駐車場に進むと・・・それでもまだうどん屋だとはピンと来ない。山梨県富士吉田のうどん店白須を思い浮かべる。雛人形玄関を入るとさすがに農家ではないことが判る。折りしも2月の初め雛人形が飾られていた。傍らには手作りらしい饅頭や漬物や農産物の直売品が並ぶ。癒し空間で楽しく食べるうどん店を始めて5年。口コミで広がったりテレビの旅番組で紹介されたりで人気が出たようだ。二間ぶち抜きの座敷にそれに続く縁側。縁側にも4人がけのちゃぶ台が置ける幅がある。天井を見れば露出した電気配線や古いお札など歴史を感じさせる。仏壇の前にもちゃぶ台が並んでいる。農家の日常のというか人寄りの風情だ。たかはしのうどん素朴な風味の肉汁9月以降は10日、20日、30日に25食限定で柳久保小麦で作ったうどんが食べられる。残念ながら訪問した日は該当日でなくレギュラーの地粉のうどんを食した。注文したメニューは肉汁うどん700円と季節の天ぷら100円。日当たりの良い縁側に座って日向ぼっこをしながらうどんのできあがりを待つ。車で来なければ・・・お酒も飲みたいところである。近く座ったオジサンやオバサンはご近所の人らしく語らいながら昼酒を楽しんでいた。・・・羨ましい。(笑)小麦粉は北海道産のホクシンを使っているそうで武蔵野うどんとの相性が良い。少し色はくすんではいるが地粉らしい香りと食感が楽しめる。この地方の特徴か醤油と鰹節ベースでほとんど甘みの無い肉汁うどんの汁は潔くあと口が良い。醤油が立ちすぎているわけでもなくすっきりして本当に楽しめる汁だった。2月のまぶしいほどの日差しを温室に居るように浴びてすごした1時間は至福の時間だった。ああこのままここで昼寝がしてみたい。【うどん たかはしDATA】 2007年2月残念ながら閉店しました203-0054東京都東久留米市中央町5-2-20 電話 0424-71-2430営業時間11:30~14:30 不定休主なメニューもりうどん 650円・肉汁うどん700円・ホット肉汁750円大盛り100円増し玄米ご飯150円・季節の天ぷら100円・漬物盛り合わせ300円野菜天ぷら盛り合わせ500円持ち帰りもりうどん650円・天ぷら100円冷酒650円・燗酒450円・焼酎350円・ビール500円Yahoo!地図情報 うどんたかはしの付近 ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。