伊勢うどんの名前を聞いたのはいつだっただろう。もちろん食べたことはなかった。都内で一軒だけ食べられる店は有るのだが日常の行動エリアからかなり離れているので試していない。
やはり食べるなら本場に行くしかないだろう。うどんをだしにしておかげ参りとしゃれ込んでみた。
【まめや】・・・伊勢うどんの名付け親・・・
1923年創業の伊勢うどんの老舗。伊勢うどんの名付け親とも言われる歴史的なお店。一時間ほど茹でられるといううどんはおよそ小指の太さほどになる。これにたまり醤油をベースにした真っ黒なタレを絡めて食べる。普段はうどんのつゆという呼び方をする私だが敢えてタレと呼びたい。
もっともベーシックな伊勢うどん510円は青ネギとタレのみ。これに唐辛子を薬味に添える。溶き玉子を絡める玉子伊勢うどん。月見うどんは絡めない玉子入り。ともに580円。
ふっくらとしたうどんはコシがない。唇だけでも切れてしまうほどの柔らかさが身の上。このうどんに絡むタレだが見かけほどの辛さはない。どちらかといえば甘さがあるほうだ。タレはたまり醤油と味醂に節系のだしだろう。濃厚な味だ。
うどんの製法は12から17ボーメで幅4ミリ長さ50センチに仕上げたうどんを約1時間ゆでる。ふっくらと蒸らすように茹で上げておく。一時間ゆでても溶けないのは比較的塩分濃度が高いせいだろう。この茹で上がりを1時間も待つわけには行かないから朝うどんは茹でられて蒸篭に取り置かれる。注文が着てから湯がいてだす。芯まで熱が通るように2分から3分ゆでられる。粘りのない餅の様にふっくらとしたうどんに仕上がる。表面は崩れそうなくらいに柔らかいからタレが良くなじむ。
気持ち甘辛い濃厚なタレと小口切りされたオアネギ、そして唐辛子が薬味となる。シンブルながらなかなか味わいは深い。
月見うどんは玉子を絡めて食べると食感がよりマイルドになる。釜玉を彷彿させる味わいで旨味がますようだ。
伊勢うどんの看板を掲げる店は市内に40軒とも50軒とも100軒とも言われている。手頃な値段で食べられる伊勢うどんはお伊勢さん参りの人の楽しみの一つになっているだろう。
【DATA】
麺類れすとらん まめや
住所 : 三重県伊勢市宮後2-19-11
電話 : 0596-23-2425
営業時間 : 10:00~19:30
定休日 : 火曜、第2・4水曜(祝日の場合は翌日休)
交通手段 : 近鉄山田線伊勢市駅から徒歩5分