テレビ東京の人気番組TVチャンピオン2003年1月9日放送(東京エリア)は全国うどん職人選手権。皆さんご覧になっただろうか。讃岐・稲庭・加須・五島のうどん産地の職人がうどん職人日本一の座を競って売上高勝負をした。ショウ的演出もあると思うがなかなか意表をつく企画もあり面白い番組だった。
結局メニュー単価と売上の多さで勝負が決まったのだが順位を見ると各地のうどんの特徴が良く出ていた。
一番行列が長かった讃岐うどんは最初に脱落。単価が150円から釜玉の270円が中心で金額が伸びなかった。他のうどん産地が400円から600円の単価だから単純計算で3から4倍売れないと追いつけない。きっと行列は3倍、4倍は有ったろう。うどんさえ出せればきっと最初に敗退は無かったろう。集計金額は単価の低さを考えるとものすごい人気だったのがわかる。
そもそも同じ土俵でのうどん勝負が無理なのだが面白いことに気がついた。
稲庭・五島・加須・讃岐の順で勝負は決まった。稲庭は締め切り前にうどんを完売した。何故か・・・
用意したうどんの数は讃岐が1000玉と告知があっただけで他の産地がどの程度のうどんを用意したのかは不明だがとにかく時間と売上高から推定すれば500から600程度だろう。それが売り切れてそれでも大差の売上高。
同じ時間内で提供できるうどんの数はどこで決まるだろう。生麺と乾麺の差がここで出たのだ。讃岐と加須は手打ちの生うどん。讃岐はしっかりゆでれば8分10分。
加須は手打ち、平打ち系だから6分から7分。稲庭は極細乾麺で3分から4分。五島も極細乾麺で5分から6分。業務用の釜だともう少し短いかもしれないが、条件は皆同じだろう。この茹で時間で1時間に出せるうどんの数が決まる。茹で立て勝負だから茹で時間が勝負を決めたのだ。
単価もさることながらどの店も行列状態だから時間当たりの供給可能数が勝敗を分けたのだ。
稲庭うどん七代佐藤養助商店の佐藤正明さん優勝おめでとうございます。
それにしても各地のうどん職人さんお疲れ様。どのうどんもおいしそうだった。これからも誇りをもってうどん作りを続けて欲しい。できたてのうどんは本当にうまい。そのうまさを今年も全国に広めて欲しい。
次回は人気投票方式でうどんの味を競うのも面白いと思うがどうだろうか。
空前のシコシコブーム 名産地対抗 全国うどん職人選手権