富士吉田のうどん屋さんを代表する店の一つが『白須うどん』さんだ。ちなみに看板や暖簾はでていない。観光協会でもらったうどんマップをたよりに富士見バイパスを北上する。見当をつけたあたりの反対車線に民家の庭にたくさん車が止まっているのを発見。時間は12時少し前、これはうどん屋に違いない。讃岐と同じ感覚でうどん屋には車が止まっている?反対車線にでて恐る恐る庭に侵入。シーハーをしながら出で来るおじさんたちの一群に遭遇。間違いなくうどん屋さんだ。店内には座卓やコタツやテーブルが並び、座布団がまわりを囲む。10畳程度の部屋がふた間続き。廊下というか縁側にも座卓がある。さっそく座卓に陣取るが・・・静寂。
仏壇と床の間のある部屋だ。床の間には書き初めの習字が張られている。まったく親戚の家に来たような雰囲気なのだ。


隣のオジサンは黙々と二杯目のうどんに取り掛かっていた。しばらく観察すると入ってきたお客さんは左手の厨房前に行って注文してうどんを受け取ってくる。メニューは無いようだ。

とりあえず『あったかいの』を一つ頼む。茹で上げられてせいろに並んでいる玉を軽くゆがいて出汁をかけてくれる。お勘定は丼を返す時のようだ。席にもどりはやる気持ちを抑えてうどん撮影。なかなか良い面構えだ。キャベツとにんじんの千切りがのっている。うどんはちょっと太目のしっかりしたうどん。ガツンタイプだ。
粉の風味が感じられる素朴系。出汁は醤油で鰹節系。にんじんは出汁の中で煮られている様でキャベツだけが純粋の具といううどんだ。12時を過ぎるとどんどんお客さんが入ってくる。食べ終わった人はどんどん出で行く。回転がとても良い。


後から来た隣の人はつけうどんを食べていた。こちらはつゆは温かいのだがうどんは冷たい。うどんにキャベツがついてくる。つゆにはにんじんが浮いている。基本的に同じ出汁だ。やはり美味しそうなので食べない手はない。もう一度厨房で注文。深緑の皿に白いうどんと浅緑のキャベツ・・・なかなか美しい。
冷たいうどんはより強い食感。ぽくぽくした食感はきっと吉田うどんの特徴なのかもしれない。讃岐や関東ではあまり出会わないタイプだ。


おじいちゃん、おばちゃん、子供、老若男女皆に愛されているようだ。一杯300円の幸せをみんなかみ締めているようだった。次々に訪れる人のために次々にうどんが釜に投入されていた。丼を返して2杯分600円を払い幸せで腹いっぱいにして白須うどんを後にした。そういえば店内の色紙に「白須うどんさんへ」と書いてあったが・・・どこにも看板は無かった。

【DATA】
『白須うどん』
山梨県富士吉田市上吉田3296-1
電話0555-22-3555
営業時間 11:30-14:00
定休日 日曜日

【メニュー】かけうどん300円 つけうどん300円 
持ち帰り用 胡麻味噌唐辛子 100円
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