うどん/関東・武蔵野うどん

うどんの街 加須(かぞ) 埼玉県加須市

関東うどんのメッカ、埼玉県加須市。ここでは街おこしの一環で「うどんの街」をアピールしている。昔は小麦の大生産地。今は生活に根付いたうどんの街として近郊の人々を魅了している。

執筆者:蓮見 壽

うどんの街を名乗る地方はかなりたくさん有ります。香川県の讃岐うどんは別格で町というより県全体がうどんの街です。その数およそ700軒あまり。今回話題にするのは埼玉県の加須市。
「こいのぼりとうどんの街」というキャッチフレーズの町です。人口約7万人弱の小さな都市ですがここに約45軒ほどのうどん屋さんが有ります。そのほとんどが手打ちうどんを売り物にしています。

【歴史】やく200年前の江戸時代より不動岡にある總願寺の門前で参拝者をもてなしたのがはじまりのようです。もちろん北関東の小麦の生産地という地の利もあってのことでしょう。
利根川を使った流通経路の拠点としても栄えていたようです。商売と信仰の二つの人が集まる要素がうどんの発展に寄与したようです。

現代でも冠婚葬祭にはうどんはつきものだそうです。そして一杯飲んだお酒の席の締めはやっぱりうどんが出でくるそうです。この一杯を食べないと終わるものも終わらないというそういう日常です。もちろん家庭でもうどん打ちは盛んなようです。
町の米穀店には必ず地粉や中力粉が売られています。

【加須手打ちうどん会】
現在加盟の33店はいずれもうどんに力を入れています。昼時ともなれば近所の人や会社からは大勢の人々が詰めかけます。また幹線道路沿いのお店には多くの車が止まります。安くて美味しくて早くて・・・生活うどんとしての役割は重要です。400円近辺のもりうどんや名物の冷汁うどんや茄子南蛮うどんが人気のようです。暑い季節には細めん、寒い季節は「ひもかわ」状とうどんの仕込みを変えるお店もあるようです。さすがに33店有りますとそれぞれ特徴が有りましてこれが
代表的な加須うどんというのはなさそうです。

200年の歴史を誇るお不動様前の岡村屋さんはそれでも加須を代表するうどん屋さんでしょう。店頭でご主人がうどんを打つ姿を見ることができます。
加須のうどんやさんはうどんの他に蕎麦も出します。太打ちの田舎風が多いようです。もちろんうどんだけというお店もあります。うどんに飽きたらそばという選択肢も有ります。

【スタンプラリー】
加須手打ちうどん会では現在加盟店全店を1年以内で回ると記念品を進呈というキャンペーンをしています。2001年9月現在で977人の達成者がいるそうです。市内の人はもちろんですが市外、県外の人も多いとか・・・ここにもうどんブームはあるようです。

【うどんの特徴】
加須のうどんの原料も最近はやはりASW(オーストラリア・スタンダート・ホワイト)小麦が多いようです。
それでも国内産小麦粉を混ぜたり、独自のブレンドをしたり研究熱心です。汁は関東風そばつゆ系が多いようですが、胡麻ダレをベースにキュウリやシソ、ミョウガなどを刻んだつけダレの『冷汁』も美味しいものです。うどんは夏場は細め、冬場は太めや幅広と食感を工夫しています。
また比較的平打ちに近い平べったいのも特徴でしょうか。これは茹で時間にも影響するからでしょう。
味の方はお店によっていろいろなのでこれはやはりご自分の好みを探す楽しみとされるとスタンプラリーもより楽しいものになるでしょう。


加須うどん 『子亀』うどん店の「冷汁うどん」520円

【うどん教室】
うどん会では商工会と協力して春と秋にうどん教室を開いているそうです。
家庭で美味しいうどんを打てるようにうどん会の会員の方の手ほどきでうどん打ちを教えてくれるそうです。もちろん打ったうどんはその場で試食できるそうですから楽しみですね。
次回は11月12日月曜日だそうです。定員35名だそうです。参加費は300円だそうです。
お問い合わせは加須市商工会へ。
電話 0480-61-0842
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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