ソースの旨さに技術の高さを垣間見る
何を食べている料理かはっきりわかり、それぞれの味付けもキチっと〆るところは締めて食後感が一皿ずつきちんと感じられるようになっている。私のメインディッシュは鴨のローストを。青森で育てられた鴨に対し、ソースは黒胡椒と蜂蜜を利かせたもの。弾力ある胸肉にしっかりと煮詰められたソースの味は気持ちのいい濃さ。ジビエではないが適度な滋味臭さがあり、それを蜂蜜の甘さがピンポイントで溶け込む逸品。かなり満足できる一皿だ。
蜂蜜の味わいが肉の旨味を引き立てる |
その他フォアグラをつめた鶉のローストや仔羊料理も焼き具合や香りを見る限り、素材の仕込から相当集中して準備を進め、ソースも正確に出汁を取り煮詰めている。塩加減はやや強めにしていると感じるが、酒飲みにはこれくらいがちょうどいい。
週末の店内は満席。カップル、家族連れ、私達のような呑み助集団が渾然一体になって心地よい賑やかさが醸成されるといったら言いすぎだろうか。マダムの着かず離れずのサービスも申し分なかったし、散々飲んでチーズや食後酒まで手を伸ばしてもひとり2万円でお釣りがくるとあれば、コストパフォーマンスも悪くない。
カプチーノのスフレグラッセ |
食事に出掛けてから1か月ほど経つが、料理の記憶は鮮烈だ。特にフレンチの生命線ともいえるソースが実によくできている。シェフのキャリアなどは特に聞かなかったが、これまでのキャリアの中でしっかりと仕込まれたものであろう。となると、アレ食べたい、これをこういうように調理して、とかいろんな我侭を聞いてくれそうな気もする。
デザートメニューの中ではスフレがベストとみた「 |
場所柄か、お子様客への配慮やワインの持込が可能であったり、使い勝手を良くするために細かなところに気遣いが見て取れる。
注意しなくてはならないのが東京方面から休日に出かけると終電が意外に早かったりする。「新宿からの終電がない!」などと悲しい現実に戻ってしまわないためにも時間に余裕を持って出掛けたい。
レストラン27(ヴァンセット)
東京都立川市柴崎町3-5-2むつ花ビル2F
TEL 042-526-6716
地図
営業時間
ランチ :12:00~15:00 (LO 14:00) 2,100円、3,150円、5,250円
ディナー:17:30~23:00 (LO 21:30) 4,200円、6,500円、8,900円 日祝のみLOが21:00
休日
月曜日(月曜日が祝日の場合営業で翌日火曜日が振替休業)
第1火曜日ランチ
第2火曜日
混み具合からみて予約は必須。
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