フレンチ/フレンチ関連情報

フードフランスは北フランスから

ベルギーの国境に近い北フランスからやってきたアレクサンドル・ゴティエ。とてつもなく面白く、そしてびっくりする料理の数々をぜひご覧いただきたい。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

ノール・パ・ド・カレ地方から

2008年、20代でミシュランの星を獲得したアレクサンドル・ゴティエはちょっとやんちゃっぽい若さを持つナイスガイだ。レジス・マルコンの元で技術を磨き、実家のオーヴェルジュ、「ラ・グルヌイエール」を継いだのが03年。いくら実家とは言え20代前半でレストランを切り盛りするのはそう容易なことではないだろう。
フランス料理
ランチの前にダイニングマネージャと打ち合わせ

緑に囲まれたレストランは非日常を感じるには十分すぎるようだ。家族で営む小さな小さなフランスの典型的なオーヴェルジュ。しかしそこで繰り出される料理はきっとゲストの度肝を抜くものであるはずだ。

ノール・パ・ド・カレ地方はシャンパーニュ地方よりも更に北、ベルギーとの国境に並ぶ地方で、そこに何があるかと聞かれても即座に出るものはない。ワインもシードルも生産されない寒いエリアであることだけは確かだが、有名なのは地ビール。これも意外な気がしないでもない。
フランス料理
オーベルジュの外観

「ガストロノミーの世界は絶えず進化し、新しいものを取り入れないといけない。クリエイティビティはとても大切で、いかに「自分の料理」を作り上げていくかを考えている。そのためには日本やアジアからの影響を受けることもいとわない」と話す。

初めての来日だそうだ。「昨日は寿司を食べたよ」と楽しそうに話す彼に、山葵は大丈夫だったかと聞くと、まったく問題なしとのこと。日本の伝統的素材は流通の進歩によって世界中に広まり、新しいガストロノミーの世界を形作っていると言える。
フランス料理
カエルの絵が散りばめられたダイニング

08-09年のフードフランスは今回が最終回。これまでフランスの地方都市から個性的で楽しい料理人がやってきたが、独創性に満ちた料理は多くのゲストに何かしらのインパクトを与えているようだ。特に最近は若い料理人がランチタイムに訪れることが多いと聞く。「おおっ!!」という料理もあれば「うーむ」と感じる料理もある。どう感じるかが重要で、「!」にしても「?」にしても料理について考えるいい刺激となる。
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