フレンチ/東京のビストロ

カフェ・トロワグロ(新宿)(2ページ目)

「リーズナブルなお値段でモダンなフレンチ」の見本のようなカフェ・トロワグロ。ちょっと穴場チックな場所が意外に面白いかも。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

女性のお一人様も

新宿駅直結という利便性の良さも見逃せないが、何といってもカフェ・トロワグロはひとことで言うとコストパフォーマンスが非常に良い。ランチは1680円から、ディナーも2205円から用意されている。例えばディナーコースとスパークリングワイン、そしてグラスの赤ワインで4000円程度ということになる。ディナーのラストオーダーが20時と早いのだが、仕事帰りの19時位にさくっと食べて飲んでという使い方にはぴったりだ。この雰囲気なら女性のお一人様も歓迎してくれるに違いない。

前菜はディル風味の軽いソース野菜のテリーヌは繊細な一皿。ネギやニンジン、椎茸、キュウリなどの野菜の間を固めるジュレがポイントだ。様々な野菜達をまとめ、ディル風味のソースが加わることにより食べていて、ほんとうに優しい気持ちになる料理に仕上げられている。塩は抑えられているが、それは物足りなさにつながるのではなく、野菜本来の味を存分に感じるものとして捉えたい。
トロワグロ
身体に染み込む野菜の味わい

トロワグロブランドのクレマン・ド・ブルゴーニュ。2004年ヴィンテージ入りのシャブリ地区のブドウを使われたものと聞いた。空けた途端の香りは辺りを空気を吹き飛ばし、アタックはシャープで心地よい。さすがにシャンパーニュの持つ余韻ほど長くはならないが、後味もそれなりのスッキリ感がある。グラス一杯では物足りなくなり、お代わりが欲しくなる。

セロリのブルーテ(濃厚なポタージュのことを言う)は洋梨の果肉とローストされた胡桃を載せての登場だ。ふわっと口の中で膨らむセロリは品よく味わいを身体にしみこませる。合わせた白はシャブリ。キリリとしたシャブリ特有のミネラル風味のシャルドネがブルーテの後の舌を爽やかに流す。
トロワグロ
濃厚なスープにセロリの香りが潜む
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