フレンチ/東京のレストラン

ブノワ(青山)

親会社の破綻から3か月の冬眠を経てスピード復活したブノワ。トラディショナルガストロノミーの真髄を感じさせる料理を繰り出すのはモナコからやってきた必殺仕事人「ケイコジマ」だ。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

ブノワ復活

フランス料理
実にフランス的なインテリア
08年8月に閉店したブノワが復活した。コトの経緯はここでは省かせていただくが、再スタートにあたっては強力なパートナー企業の支援のもと12月4日に再出発となった。

閉店していた期間は約3か月。次の提携先が見えない中、最後の仕事を終えた瞬間からキッチン及びホールスタッフは次の仕事を見つけるために動かなくてはならなかった。

GMの桑畠康平氏は最後の1人まで行き先を見つけるまで店に残る覚悟だった。次々とスタッフを送り出し、やや落ち着いた頃に一度お会いしたのだが「沈み行く客船の船長」としての威厳を最後まで持ち続けていた姿を忘れることはできない。しかし決してあきらめることなく浸水してくる水を止めて船を修復し、さらに新しい航海に出る希望を持ち続けていた姿勢が次の支援先を見つけることにつながったと考えるのが自然だろう。

フランス料理
シェルキュトリーもモダンに仕上げられる
レセプションの郡司夏子氏は一旦は新宿の高級フレンチに転職はしたものの、ブノワ再開店の話を聞き、戻ってきた。「私はブノワが大好きなんです。」という言葉には爽やかな力があった。考えてみたらどれだけの人が言えるだろうか。「自分の会社が大好きです」と。

60%位のスタッフが戻ってきたという。これはフランス料理界の巨匠、アラン・デュカスの力だけではないだろう。
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