二つ星に
昨日の予想では、『エディション・コウジ・シモムラ』が二つ星を獲得した。それ以外はこれと言って大きな動きはなかったのではないだろうか。二つ星はクレッセントとラ・ターブル・ド・ジョエル・ロブションが一つ星から昇格。しかしどうもインパクトに欠ける気がする。
一つ星はジョージアンクラブから内装を引き継いだ「オーベルジュ・ド・リル」、コンラッド東京の「ゴードン・ラムゼイ」、恵比寿の「モナリザ」、そして西麻布の「ブルギニオン」。
これだけなのである。ぱっとしないと言えばぱっとしない。
そして星を落としたのはなんと4店。閉店したところと店名が変わったところを除いて、アルバス(銀座)、オオハラ・エ・シーアイイー(西麻布)、キャーヴ ひらまつ(西麻布)、シェ・イノ(京橋)が星を落とした。さあ、グルメジャーナリズムはこれをどう見るか。
でもちょっと待てよ、星がどうのこうの言う前に考えたい。
日本におけるフランス料理はこれだけ星の数が多いのだから世界的にも高水準なのだろうが、この2年間の間に果たして進化したのだろうか。そして気鋭の料理人は何人現れたのだろうか。独立する若い料理人は多いが、師匠の料理を忠実に引き継ぎ、どっかで見たことある料理ばかりが並ぶ。(それなりに美味しいのだが。。。)
残念ながら私は今年は唸るような料理を作る料理人に東京で出会うことは出来なかった。(四国にはいたが)
昨日の記事にも書いたが、
コートドール(三田)
北島亭(四谷)
ル・ブルギニヨン(六本木)
アラジン(広尾)
の中で選ばれたのはブルギニオンのみ。ということはミシュランが注目したのは二つ星のエディション・コウジ・シモムラと合わせた2店だけなのではないか。(もしかしたら掲載を拒否した可能性もある)
ちなみに今年から快適性を表すナイフ&フォークの絵柄がついている。最高を表現する5つのフォークが与えられたのはジョエル・ロブションとトゥール・ダルジャンとレ・セゾンの3店。設備の快適性やサービスの安定性(例えば英語を話せる人がいるかどうかとか)が評価されたと思われる。
インターネットメディアがこれだけ出てくると、日本人によるガイドブックが出てもさほど話題にならなかったが、さすが100年の歴史を持つミシュランガイド。これによってもっと多くの方々がフランス料理の楽しさに触れて、意識の高い料理人が育つことにつながればミシュランガイドの価値も上がるというもの。
「サービスはぎこちないし、お客さんはまだすごい少ないんだけど、凄まじく旨いフレンチを出すところがあるんだ」というレストラン、料理人が彗星のように現れ、日本のマスコミより先にミシュランが価値をつける、なんてことに期待したい。
■「ミシュランガイド東京2009」
【 発売日 】2008年11月21日(金)
【 価 格 】日本語版 定価2300円+税、(税込2415円)
【日本語版発行】日本ミシュランタイヤ株式会社
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