フレンチ/東京のレストラン

3fff トレフ ミヤモト(六本木)(3ページ目)

勝ち鬨にあった伝説のレストラン、クラブニュクス。それから10年以上を経て蘇る宮本シェフの料理は密かに進化し続ける。一撃でノックアウトさせる必殺クロケットをぜひ。

嶋 啓祐

執筆者:嶋 啓祐

フレンチガイド

フランス料理
ソースの深さに驚きを隠せない

ヌーヴェル・クラシックの時代へ

美しさとは無縁の料理かも知れない。しかし、そこにはとてつもない力が漲っている。この力はどこから来るのかと考えるとソースしかない。羊のジュと様々なフォンを煮詰め、この色に染め上げる。しかし力漲る料理は意外に身体に優しいところがまた不思議なのである。

「時代にあったクラシックなフレンチを作りたい」と話す宮本シェフ。あれもやりたい、これも作りたいと思っていた若い時代を乗り越え、築地の市場でじっくりと素材と向き合い、集中して料理を作る自分になったと話す。短い時間だった昔話、そしてこれからのフランス料理についての話題に花が咲いた。

フランス料理
様々な素材とソースを重ねる技術は見事
年齢と共に余分なものをそぎ落とし、帰り着いたのが宮本シェフなりのヌーヴェル・クラシック。その基本は丹念に選ぶ素材と、高度なテクニックと時間をかけて作り出されるソースにあることは間違いない。

ニュクスの時代に頭角を現し、その後クリニャンクールにて独自の料理観を実現。紆余曲折経て、このトレフにてご自分だけの研ぎ澄まされた料理の世界を完成させたようにも思える。

裏でシェフを支えるマダムの実香さんのサービスあってのトレフ、という声もあるくらいなのだが、その存在感はまばゆい笑顔からくるものか。アイドルタイムにはマダムのおもてなしサロンが開かれ、美味しい料理でおもてなしをする時間の楽しさを広めている。

デザート
デザートの味わいはしっかりと
最後になるが、お店の前には縁結びで有名な出雲大社の東京分祀がある。島根は出雲の地に鎮座する国譲りの神様の分祀がこの六本木のど真ん中にあるとは驚きだ。そのまん前にあるトレフ・ミヤモトはもしかしたら、まだ誰も気付いていない様々な縁を結ぶ力があるように思えてしまう。見送って下さった宮本シェフの色艶のよい表情が何故か大国主大神と重なって見えたのは偶然なのだろうか。

トレフ・ミヤモト
東京都港区六本木7-17-20 明泉ビル1F
地図
03-5772-7755
treffe@3fff-miyamoto.com
ランチ :12:00~14:30 平日は6名以上の予約のみ 土日祝は通常営業 3,675円~
ディナー:18:00~23:00 コース6,825円~
月休

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