昨年来、仕事やプライベートで地方を訪れる機会があり、そんな中で見つけた特徴あるフレンチや現地の情報を書いていきたいと思います。
第2回目は
四国は高松のル・シェノンです。
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小さな駅にちょっとワクワク |
暮れかかる住宅街の片隅に白く灯りをともす壁
高松と言えばなんといっても讃岐うどん。コシのある太い麺が特徴の讃岐うどん、東京でも手軽に楽しめる時代になってはいる。がしかし、本場で味わうソレはきっとホンモノに違いない。「ぶっかけの小」なら5軒、5杯くらいはいけるだろうか、とか考えながらネットや本で行くべきことを探す日が続いた。
ところが。
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開運を呼ぶ電車かも |
せっかく四国まで行くんだからフランス料理も食べなくては!ということで、これまた調べ進んでいくと意外に多い高松周辺のフランス料理店。知名度のある料理人の看板を掲げるレストランから街中のビストロ、地元に根付くオーヴェルジュが県内に点在する。散々悩んだ挙句選んだ2軒は共に街中から極端にアクセスの悪いところに位置する「ル・シェノン」。
自然さの中にきらりと光るセンスを感じたホームページを見た直感で「ココはいいに違いない」と思えたレストランだ。
市内から車で30分はかかりそうなところだが、位置的には空港からが近いようだ。最寄駅を調べると
琴平電鉄の「円座」が最寄駅か。ホテルは駅前だったので高松築港から初めて琴電に乗ってみる。二両編成の単線で、ご覧のように塗装も黄色の開運色、こんぴらさんの文字が彩られる。
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白い壁に小さな花が添えられる |
電車に揺られること20分。市内から住宅街を抜け、田畑が垣間見え始めたあたりで円座に到着。がしかし、そこはタクシー乗り場もない住宅街の無人駅だったのだ。そうか、東京とは違うんだ。。。
しかし、その無人駅に降り立った高校生を迎えに来るご家族の車。傘を持って駆けつける人。小さいけれど人が集うそこはまさしく「駅」だった。
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雨のおかげで緑が映えるエントランス |
世の中便利になったもので携帯で近くの
円座タクシーを呼び出すことに成功し、ほどなく「ル・シェノン」に到着。暮れかかる住宅街の片隅に白く灯りをともす壁があった。白い壁は夕暮れの明るさと重なり、幻想的なブルーに見える一瞬だ。どこからともなくほんわりといい香りが漂ってくるのには驚いた。雨に濡れる小さな看板には2001年と記される。玄関につながる小さなアプローチは楽しい。白い壁と小さな緑に包まれて、その瞬間にこれから始まる時間を想像して心がときめく。