岡山で知る人も増えてきたと聞く |
ままかり
さて、カフェ・ウルバーノで地の素材を使ったフランス料理を堪能したあと知人と出かけたのは繁華街に程近い「すし処いちえ」。私はフレンチフルコースのあともチーズやパンをたくさん食べなければラーメンでもうどんでもいけてしまう。40も半ばを過ぎると酒のあとのラーメンは避けたいとか言い出す輩もいるかも知れないが、そんなことは一向に構わず、食べたいものを好きなときに食べるという自然さに逆らってはいけないと思い込むようにしている。清楚な上品さが漂う |
床を割って小さな川が流れる粋な書院 |
岡山後楽園
岡山と言えば「後楽園」。ということで、オールアバウトが誇る「よくわかる政治」ガイド辻さんのご案内で初めて訪れた広大な庭園は、連休明けの平日の閉園間際と言うこともありほとんど貸切状態だ。だだっぴろいだけの公園ではなく広さと優雅さを感じる名園。驚いたのは小さな川が流れる御殿。しばし上がりこんで、ここでお膳でもいただけたらなあ、と食べることばかり考える私を尻目にインテリジェンス溢れる辻さんは世界情勢と日本の政治をわかりやすく語って下さる。視界の先には岡山城の天守閣が見えるが、ここからの眺めが一番いいように感じた。美女は遠くから眺めるに限るのである。
こうした出会いも旅の楽しさの一つ |
牛すじコロッケ
さて、私たち二人は県庁通りを繁華街のほうに進む。辻さんの語る国際政治はいろいよチベット問題に到達したその時だ。通り沿いに「牛すじ入りコロッケ100円」の手書き看板を発見してしまった。こういうのを見るとぴぴっとくるのであるが、私たちよりも先に地元の高校生だろうか、数名が「おばちゃん、コロッケちょうだい、全部で3個ね」と先を越される。ひとつ一つ揚げるそのコロッケは、いや、参った。牛すじ独特の香りがコロッケの衣の中に閉じ込められ、さくっと歯を入れるとやぼったいけど懐かしい甘い味わいが口中で爆発する。日本のファストフードはこうあるべきだと教えられる逸品だ。学校帰りにお小遣いで食べられる高校生がうらやましく思った瞬間だ。
私が子供の頃はファストフードと言えば「たい焼き」だった。「およげ!たいやき君」のヒットもあり、数件しかなかったたい焼き屋さんはいつも小さな行列ができていた。しっぽの先までアンが詰まったたい焼きは今も懐かしく気持ちの中に宿っている。
さすがよくわかる政治ガイド、辻さんの講義は明快でわかりやすかった。二人でコロッケを頬張りながら岡山がとても身近に感じる時間をしばし楽しんだのであった。
ボリュームもたっぷりだ |
豪華定食1575円!
次は倉敷市の海側にある児島。瀬戸内ライナーの駅もあり、これに乗ると四国まで僅か数分というところだ。ここには地元の人が集う「一心」がある。昼のランチはこれまた驚きだった。ハリのある鯛やイカなど地元の魚の刺身と天ぷら、今が旬のアサリ、小鉢や酢の物、茶碗蒸しまでついてなんと1575円。元気なご主人とお手伝いの方かマダムかわからなかったのだが、可愛らしいサービスも満点!さらに!!