千両茄子のピュレも新しい味わいを奏でる |
海と山から届く自然の恵み
前菜はその新見で獲れたイワナのタルタルと八穀米のガトー仕立、そこにキャビアが添えられる。キャビアといってもカスピ海のものではなく、北部の新見で養殖されたものから獲れたキャビアだそうだ。塩加減は緩い代わりにほんのりと優しい味わいに仕上がっていて、軽めにスモークされたイワナの味わいを複雑に盛り上げるアクセントとなっている。地のものをフランス料理の技術で昇華させるのは地方で感じる享楽の一つだろう。黄韮を使った意欲的な料理 |
高い技術で仕込まれた完璧なソースだった |
築地にいれば全国から最高の素材が届く。しかし、地方で食べるそれは築地とは違う地味がある。それは何故かと考えると「水と空気」が違うからに他ならない。素材は一級品でも水と空気は東京のものであれば素材もびっくりするというものだろう。
店内を見渡すと、気軽にワインを傾けるカップルや宿泊客らしきゲストでいっぱいだ。ほんのりとした薄暗さは朝と昼の顔とはまったく異なるに違いない。サービス陣はテキパキと動き、シェフも時折ダイニングに姿を見せる。不特定多数のゲストが集うホテルにありがちなかしこまった動きと言うよりも、親しみやすい、でもちょっとぎこちない、味のあるもてなしの心を感じた夜となった。
デザートには幸運を呼ぶ四葉のクローバーが添えられる |
営業時間: 7:00~23:00 (LO 22:30)無休
電 話: 086-898-2268(受付時間:10:00~23:00)
岡山全日空ホテル1F
さて、次項は岡山で行ったところ、食べたものを書き連ねてみたい。あっと驚くものが満載だ。