ハイセンスな辻調グループのロゴ |
大阪と言えば
昨年の秋に旅行がてら久しぶりに大阪に立ち寄った。私の記憶の中では大阪と言えば万博。1970年のことだからもう40年近く前になる。初めて訪れた大阪は「月の石」以外に興味はなかったのだが、今となれば食い倒れと言う言葉に代表されるように「食の街」。その大阪は阿倍野に日本で最も食に特化した専門学校、辻調グループ 辻調理師専門学校がある。略して辻調、誰もが知る著名な料理人を数多く輩出している日本の食文化と食ビジネスを底辺で支える専門学校だ。
ちなみに創設者の辻静雄氏は日本人で唯一「MOF」の称号を持つ方としても有名だ。日本におけるフランス料理とその文化の普及、数多くの著作物を記しつつも1993年に60歳という若さで亡くなったことが残念でならない。
フランス料理の歴史を知るには欠かせない一冊 |
むろんそれ以外に授業の様子や、実際に学生が作った料理を学校の中にあるレストランでいただくという経験、そして先代の校長である辻静雄氏の著書、世界中から集めた料理に関する著作物の数々。そこはまさに過去にも未来にもクロノスできる美食博物館であった。
すべてに圧倒される一日を過ごし、興奮しながら帰京して数ヶ月が経った。
かいつまんでも少しづつ記事にしなくてはいけないのだが、先代の辻静雄氏の著作集を読みふけるうちに時間ばかりがどんどんと過ぎていく。。。
その矢先に「どげんかせんといかん!」と気合を入れてくれる本が出版された。
『美食のテクノロジー』。辻芳樹氏渾身の著作である。