銀座
エントランスも可愛らしい作り

肉料理の快楽世界へ

油の滴る分厚く切られた豚のグリエにぎゅっとナイフを入れる瞬間。噛み砕く歯の間から毀れる脂身と肉の繊維。飲み込む瞬間の言いようのない快楽。香り立つ赤ワインで味わいの残骸を流し込む余韻。ああ、肉は素晴らしい。

肉料理はやっぱ料理の主役だ!!と思い込んで出掛けたのが、今回ご紹介するマルカッサンだ。

銀座と言っても華やかな数寄屋橋や中央通りエリアではなく、昭和通りを渡った新富町に近いところ。最近はこのあたりも個性的な飲食店が増えてきた。これまではエアポケット的なエリアで築地に行くか銀座に行くかという悩みどころな場所。ところが、ここ数年、昭和通沿いには流行の立ち飲み系の店などがぽつぽつと目立ち始め、賑わいもそこそこ出始めたようだ。

マダムの川浪氏は以前は神谷町でレゼールヴェルトというフランス料理店を経営していたのだが、様々な事情から銀座に移転し、店名も心機一転「マルカッサン」としたのだ。マルカッサンとはイノシシ。イノシシというと猪突猛進。あ、お相撲さんの口上で聞いたことがあるようなないような。さて、これから秋のジビエの季節を迎えるにあたり、マルカッサンは実に面白いレストランになるかも知れない。