タンニンを効かせた白アスパラガスを真鯛のカルパッチョと共に |
これ以上有得ないマリアージュ
オーヴェルニュ地方ではガメイ種を使ったワインが作られていることは日本ではあまり知られていない。その赤ワインに浸して、ガメイの味わいと色をつけた白アスパラにはほのかな苦味が残り、そこに小さなオレンジの風味がほんのりと忍び寄る。
ピノ・ノワールの白というのもユニークだ |
オーヴェルニュのワインがまた個性的だ。ピノ・ノワール種を使った白ワインはほのかに甘くも沈んだ香り、そして苦味を忍ばせた味わいと共にアスパラが活き活きと動き出す。
この料理にこのワインという非常に狭くも完璧なマリアージュとはこのことか。
スズキをやさしく引き立てるソースが決め手だ |
牛頬の煮込みにはカカオの香りのするスフレが乗せられ、純朴な料理に斬新なアイデアを添えて、新しい料理に作り変えている。
良質の素材に確かな技術。そのベースにはフランスと言う国の、食という文化がある。そして料理には確かにオーヴェルニュの風が漂う。少なくとも日本にもパリでもない、その地方の料理なのだろう。
幸せを運ぶ煌びやかなデザート |
パリからクレルモン・フェラン行きのTGVはない。だからこそのんびりと列車の旅を楽しみたい。フランスは食も観光も人も地方の方が断然美味しく、美しく、そして楽しいのである。
■フレデリック・クールソルの料理は5月1日(火)まで青山のレストラン「ブノワ」で楽しめます。
ブノワの紹介記事
Tel:03-5468-0881
ランチ 8,400円 (税・サ込)
ディナー15,750円 (税・サ込)
(料金には食前酒ならびにコーヒー又は紅茶が含まれます)
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わたしにごほうび フレンチバカンス