パーティー
手でつまめるものをさり気なく手にしたい

立食パーティーの本来の楽しみ

どうもおかしいなあ、と思うことがある。パーティーのときに食事が出ると、そこに殺到し、行列ができることだ。それまではシャンパーニュグラスを片手に、歓談の時間をそれぞれのゲストが楽しんでいるのだが、ブッフェスタイルの食事が出るといきなり行列ができ始める。歓談などどうでも良くゲストの多くはただ列の後に並ぶ。そして盛り付けに工夫している人などほとんど見受けられない。列が長ければ長いほど一皿に盛る料理の種類も多くなり、もう皿の上は何の料理だかまったくわからないものに変わっている。

お腹が空いたからパーティーに来たのだろうか。

皿を抱えてワイングラスを持ち、名刺入れを小脇に挟み、初対面の人と挨拶を交わす光景は特に珍しくないだろう。しかし、私はどうもそうした姿がみっともなく映ってしまうのだ。

パーティーの中身や開催場所にもよるが、女性はお洒落して来られる方も多いだろうし、ドレスコードをきちんと明記しているフォーマルなパーティーも多い。特にクリスマスなどは一層華やかになる。

パーティーの目的は社交にあるといっていい。出会いのないパーティーは意味がないといっても言い過ぎではないだろう。しかしお腹が空いているとせっかくなので食事もしたい、あれこれと食べたいといいう気持ちは持って当然といえば当然かもしれない。

しかし、お洒落した女性が小さなお皿にトマトのパスタを大盛りにして、フォークでグルグル回して食べている姿というのはいかがなものだろうか。そうした「立ち食い」だとソースなどが跳ねる確率も飛躍的に高く、他のゲストとぶつかって、汚れてしまうということは実際に良くある話だ。また美しい口元も汚れてしまうことも多いだろう。

2次会
空腹を満たすことがパーティーの目的ではない
自ら多くのパーティーを開催し、そして参加して気付いたことがある。私の周りにいる洗練された方々は、立食パーティーでほとんど食事を取らないのだ!! ということは当然ブッフェの列に並ぶことはない。ぜいぜいバトラーが配るピンチョス(手で、一口で食べることのできるおつまみ)を数個つまむだけ。

デザイン会社に勤める篠山洋子氏は話す。

「だってブッフェの料理なんて記憶に残らないでしょ、それに立ってお皿を持って食べている姿って結構みっともないし、長い列の後ろに並ぶのはもっとみっともない。そんなことしてる暇があったらいろんな人とお喋りして、おいしいシャンパーニュをもっと飲みたいわ」
 
ブッフェ
センス良く盛り付けたい
確かにそのとおり。ブッフェの料理は意外に食べづらい。立っているので安定しないし、肉や魚も自分の口に合うサイズに切られていないので、ナイフを使えない以上、口に含んだ時にはみ出ることもあろう。そして急いで食べる姿はなおのことみっともないし、立ったままゆっくり食べているのも何かおかしいものがある。そもそも立って食べていて美味しいと感じるだろうか。単にお腹が満たされていくだけではなかろうか。

冒頭のテンコ盛りは出入り禁止の話ではないが、前菜もメインも小さな皿に盛り付けて食べるということも常識に欠ける。そんなに無理しなくていいじゃないか、と言いたくもなるがぜめて前菜は前菜で、メインはメインで、皿に載せるものは2種類の料理に留めておきたいものである。

しかし、篠山氏はお腹が空かないのだろうか?