歴史が止まってしまったかのようなシャサーニュの村 |
シャサーニュ・モンラシエへ
サヴィニイをあとにした私はシャサーニュの村へ。シャサーニュの村の中心にあるシャンブル・ドットは閉まっており、横のレストラン、確か村の何軒かのドメーヌが協力して運営しているレストラン、ル・シャサーニュ(シェフはラムロワーズで2番手だった人らしい)があり、そこで聞こうと思ったがそこも休憩中。99年にシャサーニュを訪れた時そのシャンブル・ドット、ドメーヌ・ブズロ・グリュエールの2階の部屋を見せてもらったことがあり、今度はぜひ泊まりたいと思っていた。隣のレストランも行ってみたかったのだが、ここはあっさり諦めてピュリニイ村まで歩くことにした。天気もよく、風も暖かい。
ブシャールのモンラシエにて |
この時期の葡萄畑は剪定が進み、畑が耕され春をじっと待っている。葡萄の木の畝がにょきっと出ているほかは何もない風景だ。ワインに興味がないと何の面白みも感じられない風景だが、誰もいないブドウ畑を歩くという快楽を知ってしまうとこれは一生ついてまわるのかもしれない。日本でそのワインと向き合った時に必ずその畑の風景が目の前に広がるから。
冬だからこそ畑の息吹を感じる |
ピュリニイの村に入るとすぐ左手はエティエンヌ・ソゼのドメーヌだ。相続問題で多くの畑を手放してしまったようだが、その腕はまさに一流。ほどなく広場に出て、さて、何処に泊まろうかと考えあぐねているとシャンブル・ドットの看板が目に入り、ちょうど門の前から出てきた伯父さんに聞くと、中にマダムがいるよ、とのこと。中二階にある玄関までは小さな階段が両側にあり、直感的に「これはいいぞ!!」と感じる。
カメラを向けると固まってしまった可愛いマダム |
とても気さくなマダムが「はいはい、いい部屋がいているよ、はい、ここ!!(多分そんなようなことを言っていた)」と通されたところは8畳ほどのベッドルームと広々としたシャワーブースを備えたパウダールームがある居心地の良さそうな部屋。これで朝食付きで40ユーロだからたまらない。
幻想的なピュリニイ村の夜 |
さて、夜の闇もほどほどにやってきたのでル・モンラシエのダイニングに向かった。かつては一つ星だったが、今はなし。00年に続いての食事だが、期待以上の時間が私を待っていてくれた。
ル・モンラシエ
続く
第一話★ただ食べるためだけに
第二話★さあ、パリに到着しサンジェルマン・デ・プレへ!!
第三話★朝市の賑わいとHiramatsu Paris
第四話★気品あるサンルイ島アパルトマンにて