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近所の人々に愛される昔ながらの市場だ |
2月9日(水) 朝の市場へ
10時にポールのアパートを出てバスティーユ近くアリーグル広場のマルシェへ出かける。パリで最も庶民的で安いと言われているマーケットの一つ。正式にはボーヴォ・サントワーヌ市場 Marche Beauvau St-Antoineというが一般的には横にあるアリーグル広場のマルシェと言われているようだ。品のよさというより下町の賑やかな大市場という雰囲気か。
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さまざまな部位が所狭しと並ぶ |
建物の中には肉屋、花屋、チーズ屋、魚屋などがぎっしり並ぶ。なんといっても圧巻は肉屋。牛の脳みそ、巨大なタン、爪なのか、尻尾なのかよくわからない程の部位が塊となって置かれている。そうか!肉は全部食うんだな。固まりが多いのは固まり毎食べるという大食いではなく、どの家庭にもオーブンが付いているからなのか。もちろんグラム単位でも切り分けてくれる。
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主にブルターニュやノルマンディーの漁港から届く新鮮な魚介類 |
魚屋も面白い。巨大なオマール、サーモン、平目など切り身ではなく現物が並べられる。そして牡蠣。フランス人は日本人より牡蠣が好きだとはよく聞く話だが、ブルターニュやノルマンディーの牡蠣が産地毎に、多いときで8種類くらいの産地のものが並ぶ。つまんでみたい衝動を抑えるに苦労するほど。中でもブルターニュのベロンの牡蠣は最高級品の一つ。丸くて平らな牡蠣だが塩分がやや薄めで、後味にほんのりと甘みを感じる、私がこれまで食べた中でも最も記憶に残る食材の一つだ。ちなみにフランス人の多くは牡蠣をオーダーするときは12個食べてしまう。単に牡蠣は12個でワンセットと言うわけだ。ほとんどの場合、生のままレモンやビネガーをかけて食べる。
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チーズなくして食事が終わらないのがフランス流か |
日本との大きな違いを見つけるならばチーズ屋を見るに尽きる。産地ごとに、これでもかというくらいチーズが並ぶ。外の通りに所狭しと並ぶ野菜売り場も楽しい。巨大な茄子、いんげん、ピーマン、ニンジン、どれも色がはっきり出ているのが特徴だ。さすが農業国フランスの日常がここにある。しかし日本でも最近はデパートや専門店で多くのチーズを購入することができるようになったのは嬉しい限りだ。