ディナーの前に三ツ星シェフのスピーチに聞き入るゲスト。 |
キノコの魔術師-新三ツ星シェフ
レジス・マルコンという料理人は日本ではあまり知られていないが、これからは違ってくるだろう。なんせ、今年のミシュランで3つ星シェフになったのだから。ところが彼はミシュラン2005年版が発売になったときはフランスにはいなかったことは幸運だったかもしれない。メディアに終われ毎日が撮影とインタビューの連続から逃げることができたのだ(帰国後は分刻みのスケジュールらしい)。マルコンはその瞬間、丸ビルの中にあるサンス・エ・サヴールの厨房で3月上旬の3日間、日本人グルメのために腕を振るっていた。レストランひらまつのオーナーシェフ、平松宏之がマルコンを招聘し、今回のガラディナーが催されたのだ。
ちょうど二つ星から三つ星に昇格したその瞬間は、きっと料理人として、人間としてもっとも意気が上がり、生気が迸る瞬間だろうといっても決して言い過ぎではないはず。
そのレジス・マルコンは美食の街リヨンから100キロのところにあるSt.Bonne Le Froiという小さな村のオーベルジュ、Clos des Cimes のオーナーシェフだ。1997年に2つ星を獲得したのちの昇格。彼は地元のキノコなどの食材を極めてクリエイティブな料理に仕立て、「キノコの魔術師」とも呼ばれている。