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洋ゲーは儲るのか、スパイクに聞いてみた。(4ページ目)

ここ数年、海外のゲームタイトル、いわゆる洋ゲーって増えてきたと思いませんか? 一方で、日本では洋ゲーは売れないという声もよく聞きます。実際のところはどうなんでしょうか?

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

ローカライズしてくれてありがとうと言われるタイトル

メトロの図
世界の隅々まで探検する、という感覚のFPS。何十時間もかかるゲームではありませんから、ちょっとしたお休みに一気に遊ぶ、というのもいいかもしれません。(イラスト 橋本モチチ
ガイド:最後に最新洋ゲータイトルというところで、メトロの売り上げ状況なんかについてもお聞きしたいんですが。

雪田:えー、実は正直ちょっと苦戦しています。初回1万本の出荷で初4日、つまり発売日の木曜日から日曜日までの4日間で消化率が50%強。もうちょっと売れて欲しかったなというところがあって、まだわからないんですが。

ガイド:苦戦している原因についてはどう考えられているんでしょうか?

雪田:色々考えられるんですが、1つには同じ日に始まったモンスターハンターフロンティアオンライン(以下モンハンF)のベータテスト? あれが結構大きいかもしれません。

飯塚:洋ゲーは発売週とか、発売月とかっていうのがすごく大事なんです。全体の市場がそれほど大きくないので何かと被るとそれで売り上げが全然変わってしまいます。なので、他のタイトルと被らないように常に情報収集を行っています。

雪田:そうなんです、メトロも翌週にはロストプラネット2がくるんでその前にというところで、発売日の5月13日にはあまり大きなタイトルはありませんでした。ただ、モンハンFのベータテスト初日参加者が5万1455人だったと。ギアーズ・オブ・ウォー2の初週売り上げで4万7000本、ヘイロー3で6万1000本、コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2で6万本くらいなんで、初日で5万っていうのはそれを上回る大作が発売されたインパクトがあるのかもしれません。そこのところで発売のタイミングが厳しかったかなあというのはあります。

ただ、買ってもらった人の評価はかなり高いので、ここから伸ばせればとは思っています。オンライン対戦がない分、発売日に買わなくちゃという風にも思われにくいので、様子見をしている人にもう少し訴求していこうと。

飯塚:僕は、バイオショックも担当をしていて、メトロに出会った時にはそれと似たような感覚があったんですね。こういうゲームすげえなっていう。非常にストーリーが凝っていて、世界観が作りこまれていて、とってつけたようなオンラインはいらない、純粋にオフラインで勝負っていう姿勢がすごく好きで。

FPSイコールマルチの対戦みたいなことばかりではなくて、一人でじっくり遊びたいっていう人もいると思うので、そういう方に、本や映画を楽しむような感覚でやってもらえると面白いと思います。バイオショックの時もそうでしたが、最後までやると、ちょっと衝撃がありますよ。ああ、そういうことだったんだ、っていうのが。

ガイド:最後に、ユーザーのみなさんに一言ありましたら。

雪田:スパイクはいつもチャレンジの姿勢っていうのがあって、メトロもそうです。Xbox 360独占のタイトルだし、オンラインマルチプレイもないし、いわゆる今のトレンドではないゲームかもしれません。でも、そういうマーケティング的なところをにらみつつも、1本1本中身を見て、チャレンジ精神で良いものを出していくと。

飯塚:社長を筆頭に、僕ら社員みんな洋ゲー超コアファンです。四六時中、洋ゲーを語り、プレイしてますから。それで自分達がまずプレイして納得のいくものをお客さんに届けていきたいと思っています。そういうなかで、うちとしては、洋ゲーはコンスタントに出したいですし、ユーザーさんから、このタイトル持ってきてくれてありがとうみたいなことを言われるタイトルを扱いたいと思っています。

ガイド:本日は大変ありがとうございました。

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