数人が作ったゲームを100万人以上が遊んだ右側が代表取締役社長の柳澤さん。左側が、副社長の塚田さんです。2人とも若い!iPod touchやiPhone向けのゲームやアプリケーションをダウンロード販売するオンラインサービスApp Store。10,800円のデベロッパプログラムを購入すれば、個人レベルでも開発を行うことができ、全世界77ヵ国で配信することができるという仕組みが、ゲーム流通の新しい形として注目を集めています。【関連記事】ゲームに対するアップルの本気を聞いてきた(AllAboutゲーム業界ニュース)そんなApp Storeにゲームをリリースして、成功を収めつつある、パンカクというベンチャー企業があります。ソフトの名前はLight Bike。ゲームにメインで関わったのはたったの2人で、メインの開発期間はほぼ2ヶ月。コンシューマーゲーム業界では考えられない小規模の開発ですが、既に無料版は100万回以上、そして有料版でも18万回もダウンロードされ、App Storeの全米ランキングで1位を取ったこともあります。今回は、パンカクの代表取締役社長の柳澤 康弘さん、そして取締役副社長でありLightBikeのプロデューサーでもある塚田 真之介さんにインタビューすることができました。Light Bikeがどんなゲームなのか。そしてこれだけたくさんの人たちが遊ぶことになったのはどうしてなのか、お話を伺いたいと思います。LightBikeってどんなゲーム?画面右側をタップするとバイクが右へ曲がり、左側をタップすると左に曲がります。真ん中タップで一定時間加速しますインタビューはパンカクがある神奈川県は慶応藤沢イノベーションビレッジ(以下イノベーションビレッジ)で行われました。イノベーションビレッジは独立行政法人中小企業基盤整備機構という組織が、慶應義塾大学や地域と連携し、起業家達をサポートしている施設です。ガイド:まずは、Light Bikeがどんなゲームであるかについてから、お伺いしたいと思います。塚田:iPhone、iPod touch向けに作った、3D対戦型のトロンゲームです。スネークゲームという、蛇が自分のしっぽを踏まないように歩くゲームがあるのですが、これを対戦型にしたジャンルをトロンゲームといいます。Light Bikeは自分が操作するバイクの後ろに光の軌跡が作られ、同時に4人がバイクを走らせる中、相手と自分が作る光の軌跡を踏まないように走って、最後まで生き残った人が勝者、というシンプルなゲームですね。ガイド:何故このようなゲームを作ろうと思ったのでしょうか?塚田:1つは我々みたいに無名のパブリッシャーがちょっと変わったゲームをリリースしたとしても、理解されるまで時間がかかるっていうか、理解される前に面白いんだけど普及しないっていうことがありがちだと思うんですね。で、少なくとも既にみんなが知っているものを作りたい、と。既に知られているものを良い形で実装して作ることが、最初のきっかけとしてはいいんじゃないカと思いました。そういうことを考えていた時に、トロンゲームというのが英語圏というか、特にアメリカでは人気があるというのを聞きていました。幸いApp Storeにはトロンゲームっぽいものはあったんですが、トロンゲームそのものというゲームはまだでてきていなかったので、じゃあトロンゲームを作ろうかということになったんです。実にシンプルなルールのLightBike。次はこのシンプルなゲームがヒットした理由を、伺っていきたいと思います。123次のページへ