メインでプログラムを組んだ人間は1人

DSとPSPとiPod touchの図
PSPはもちろん、DSと比べてもはるかに低いゲーム開発、そしてリリースの仕組みが、新しいゲームメーカーが生まれる土壌となります
ガイド:大きな成功を収めたLight Bikeですが、開発体制はどのようなものだったのでしょうか?

塚田:最初のリリースまで、メインでプログラムを組んだ人間は1人です。そこに私がプロデューサーという形で入って、本当にフルで関わったのはこの2人だけです。あとは、音楽や、グラフィック、ローカライズなどの人間が少しずつ関わっていったという感じですね。最初のリリースまでの期間は2ヶ月……2ヶ月弱ぐらいですね。ただし、その前にメインのプログラマーが個人で3Dを研究していた部分というのはありますが。

ガイド:Light Bikeはパンカクにとっての初のゲームタイトルなんですよね?

塚田:Light Bikeには無料版と有料版の2つがあって、その2つを含めて今まで11本のiPod touch、iPhone向けアプリケーションをリリースしているんですが、Light Bike以前にゲームは1つもありませんでした。音楽系のアプリだったりとか、カメラ系のアプリとか、エンターテイメント系のアプリを作っていました。ただ、全体的な需要から見ると、ゲームは非常に需要があるな、と。特にうちは日本よりもずっと市場が大きいアメリカの市場を睨んで、アメリカのランキングなんかを監視していたんです。徐々にゲームの市場が大きくなっているなという感じがあって、自分達もゲームを作って、その反応を見てみたいということがありました。

狙いはアメリカ市場

海を越えるiPhod touchの図
App Storeの大きな特徴のひとつが、全世界77カ国へリリースできるということ。日本の小さなベンチャー企業がいきなり海を越えて北米市場を狙うことも可能なわけです
ガイド:日本の市場よりアメリカの市場を狙っていた理由というのは?

塚田:全然売上げが違うので。マーケットの規模が全く違うんです。日本のマーケットは売上げが瞬間的にあがっても、すぐしぼんでしまいます。市場が小さくて、感度が高いユーザーだけがいるという印象です。だから、App Storeの外の、ブログとか、ニュース記事なんかの影響が強くて、紹介されるとたくさんダウンロードされる。でも、そういう記事というのはすぐに読まれなくなっちゃいますよね。

塚田:アメリカの場合は、ダウンロードの規模が大きい。例えば、今でもLight Bikeは1日に、無料版で1万ぐらい、有料版でも数千のダウンロードあります。そうすると、ブログとか、外部のメディアのPVよりおそらく多いんです。だから、App Storeの中での露出の方が重要で、外部メディアは跳ね上がるほどのインパクトはありません。App Storeの中でゆっくりとランキングをあげいくような感じですね。Light Bikeは無料版が先にリリースされて、ランキングをあげていき、無料版をアップデートする時に有料版のアナウンスも一緒に貼り付けました。これによって10万人以上の既存ユーザーに有料版をアナウンスすることができたんです。

ポピュラーなゲームを題材に、少数精鋭かつ短期間で、アメリカに狙いを定め、Light Bikeは成功しました。最後に、Light Bikeとパンカクの次の展開についてお話していただこうと思います。