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ゲームハードという視点から見るiPhone(2ページ目)

2007年6月29日にアメリカで先行発売されたiPhone。携帯電話を再定義するとまで言い切るこの先進的な商品は、どうやら携帯電話のゲームにも、大きな影響を与えることになりそうです。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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WiFiがゲームをリッチにする

iPhoneでWiFiの図
PCでインターネットをする為の環境と兼ねてしまえば、自宅でiPhoneをオンラインに接続するのは無料ということになります
DSをはじめとして、WiiやPSP、PS3にも搭載されている無線でオンラインに接続する為の機能、WiFiがiPhoneには搭載されています。携帯電話の回線でオンラインに接続しても、WiFiで接続しても同じでしょ? と、思われる方がいらっしゃるかもしれません、しかし、大きな違いがあるのです。

私達が普段使っている携帯電話でオンラインに接続する時は、通常契約しているauであるとか、ソフトバンクといったキャリアの回線を使います。すると、データの送受信に応じて当然パケット代がかかるわけですね。着うたをダウンロードすると、着うたに払うお金よりパケット代の方が大きい、なんてことも出てくるわけです。

しかし、例えばDSのWiFiでオンラインに接続する場合、接続するたびにパケット代がかかるということがあるでしょうか? ありませんね。そうです、WiFiで接続する場合はインターネット回線を使うので携帯電話のキャリアにお金を払う必要がないんですね。

もちろんDSやWiiでオンラインに接続するのと同様に、WiFiを使う為には自宅に無線LANの環境を揃えるか、もしくはJRの駅などに設置されているフリースポットと呼ばれる無料で無線LANに接続できる場所に行くなどする必要はあります。しかし、無線LANの環境を手に入れてしまえば、パケット代を気にする必要なく、データのやり取りができるわけです。

これはゲームにとっては相当に重要な変革だと言えるでしょう。今までは、いくらメーカーがリッチなゲームを用意しても、それをダウンロードする為にユーザーはキャリアに多額のパケット代を払わなければいけませんでした。その敷居が一気になくなるのですから、携帯電話のコンテンツがシンプルなものから、より豪華なものへと大きく変わっていく引き金になりうる機能なんです。

【関連記事】DSのWiFiを使ったサービスを知りたい方はこちら
Wi-Fiコネクションってなあに?(AllAboutゲーム業界ニュース)

大容量フラッシュメモリにデータを保存

バーチャルコンソールでマリオをするの図
Wiiの16倍ものフラッシュメモリであれば、Wiiのバーチャルコンソールで出来るようなゲームをダウンロードするのに、容量は全く問題ないということになります。
さて、大きなデータをダウンロードできるといっても、それを保存できなければ意味がありませんね? ではiPhoneがどのくらいの保存用メモリーを搭載しているかといいますと、驚く無かれ、なんと最大8GBものフラッシュメモリーを積んでいるのです。

8GBという数字がどのくらいかと申しますとですね、任天堂のWiiがバーチャルコンソールなどのコンテンツをダウンロードする為に搭載しているフラッシュメモリが512MBで、1GBは1024MBなので、ざっとWiiの16倍ものフラッシュメモリを搭載していることになります。

なんで携帯電話にそんなに、と思われるかもしれませんが、iPhoneは携帯電話だけではなく、iPodのように音楽を聞いたり、動画や写真を閲覧することにも使われるので、iPod並みのフラッシュメモリを積んでいるのはある意味当然なのです。もちろん、この大容量をゲームの為に使ってもいいわけです。前述したWiFiとあわせて、今までの携帯電話にはありえなかったリッチなゲームを展開する下敷きが出来上がっていると言えるのではないでしょうか。

最後に、本当にiPhoneでこのようなことが実現するのか、ビジネスの側面から考えてみたいと思います。
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