携帯電話のキャリアのビジネスモデルと、iPhoneの機能の食い違い

天地創造するiPhoneの図
iPhoneは、携帯電話の業界に新しい世界を創造しようとしています。そしてそれは、ゲームにも言えることなのかもしれません
アメリカで先行して発売されたiPhone、日本の発売は2008年を予定されています。日本のキャリアはDoCoMoもauも、ソフトバンクも、iPhoneを自社から出したいとして好意的なコメントを発表しています。

iPhoneはその圧倒的な新規性から、発売したキャリアの会員を爆発的に伸ばす潜在能力を持っていますから、自社からiPhoneを出したいというのは当然でしょう。しかし、一方でiPhoneの機能は、キャリアの持つビジネスモデルを破壊するものでもあるのです。

携帯電話のキャリアというのは、基本的に通話料とパケット代でお金を儲けているわけです。携帯電話で使えるサービスをたくさん増やして、たくさんデータをやり取りしてもらって、パケット代を払ってもらうことで売上げが伸びていきます。

しかしiPhoneは先ほどもお話した通り、WiFiが使えてしまいます。WiFiが使えるといくら大きなデータがダウンロードされても、キャリアには1銭も入ってこないことになります。

また、iPhoneはUSBケーブルを使い、PCと接続してiTunesというソフトを使うことが前提となっています。今までの携帯電話もPCに繋ごうと思えば繋ぐことはできました。しかしそれは1部の人がやるだけでPCに繋ぐことを前提とした携帯電話はありませんでした。

iTunesはもともとiPodの音楽や動画等のコンテンツ管理ソフトです。ユーザーはiTunesを通して自在に音楽や動画、画像などをiPhoneの中に取り込んでいくことができるようになるわけです。これではますますパケット代を支払って携帯の電話回線でオンラインに繋ぐ理由はなくなります。

iPhoneは間違いなく携帯電話の枠組みを変えていくでしょう、それは携帯電話におけるゲームの枠組みも変えるパワーがあるかもしれません。しかし、iPhoneは携帯電話のひとつに過ぎません。たったひとつの携帯電話に搭載された機能では、コンテンツはなかなか育ちません。

iPhoneによって携帯電話に新しいゲームの時代が訪れるには、各社がiPhoneと同様の機能をもったの携帯電話を出すようになるのか、またはiPhoneが携帯電話の世界を牛耳るようになって初めて、コンテンツが溢れるように生まれていきます。

今回ゲームに関係がある部分を中心にお話しましたが、それ以外の所でも、iPhoneは既存の携帯電話の仕組みをことごとく粉砕して、新しい機能を、サービスを、提供しようとしています。DSやWiiがゲーム業界にパラダイムシフトをもたらしたように、iPhoneが既存の枠組みを壊して新しい時代を創っていけるのか、ワクワクしながらその経過を見守っていきたいと思います。

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