大容量の次世代DVD、いったい何に使うの?
ハイビジョンの美しい映像を録画するには、次世代DVDが必要になるんですね |
2011年7月24日、アナログテレビ放送は終了され、全てのテレビ放送はデジタル放送に変わります。地上波デジタル放送では、今までより解像度が高く鮮明なハイビジョンで映像を楽しむことが出来るようになります。しかしそこで、ひとつ問題が起きます。
ハイビジョン放送が非常に高画質であると言うことは、同時にとても大きなデータを使用するということでもあるんですね。ですから、今までのDVDでは例えば2時間の映画を録画しようと思った時に、容量がまるで足らなくなってしまうのです。
正確には、録画しようと思えばすることはできます。ただし、その場合にはハイビジョンの高画質を圧縮して、アナログ放送と同じ画質にしなければいけません。その意味で言うと実は、画質なんて気にしないなんて人にはあまり関係ないとも言えます。それこそ現時点でお家のテレビがハイビジョンに対応していない人が、次世代DVDを使ったハイビジョン映像を再生しても、高画質を楽しむことはできないのですから。しかし、地上波デジタル放送でのハイビジョン高画質な映画などを、そのままの鮮明な画像で保存しようとすれば、どうしてもHD-DVDやBDが必要になってきます。
また、テレビ放送がハイビジョンになるのに、お金を払って買うセルDVDがSD画質(ハイビジョン非対応の画質)では、残念に思う人もきっといますね。そういう場合に、次世代DVDが活躍し、高画質のセルDVDというものの登場が待望されるわけです。
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次世代ゲーム機戦争と次世代DVD戦争の関係
次世代DVDというものがどういうものか、なんとなく分かっていただけたでしょうか? さあいよいよ次世代DVDが次世代ゲーム機とどうかかわっていくのかについて、お話していきたいと思います。ソニー率いるBD陣営にとって、PS3はまさしく切り札と言っていい存在です。過去にPS2が発売と同時に圧倒的勢いで普及し、一気にDVD市場を作りあげたように、BDドライブを搭載したPS3にも大きな期待がかかっています。また、東芝率いるHD-DVD陣営には、次世代ゲーム機戦争でSCEのライバルとなるマイクロソフト(以下MS)が味方につきます。2006年11月22日、XBOX360用のHD-DVDドライブが20,790円で発売されます。PS3がゲームソフトにもBDを採用するのに対し、XBOX360では映像ソフトのみの対応になりますが、力強い援軍であることには変わりありません。日本でこそ未だ累計15万台程度にとどまっているXBOX360ではありますが、全世界で見れば600万台を超える販売数を超えるアドバンテージを持っているのです。このXBOX360を既に持っているユーザーに、たった2万円で次世代DVDを楽しめる商品を提案するわけですから、これはなかなか侮れないのではないでしょうか。
次世代ゲーム機を巻き込む形でうねりを上げる次世代DVD戦争。それは意外な形で、PS3にある深刻な影響を与えていました。