酷暑の中、通勤ランを決行! その結果……
日向と緑陰では大きな気温差がある。日中の練習は緑陰コースで |
ガイド:いい心がけですね。そういう演習をしておけば、万が一震災がおきてもなんとか会社に駆けつけられるでしょう。都庁に出社しなかった緊急職員に民間の見本として教えてあげたい。
N氏:そんなつもりもないですが。とりあえず決行しました。1度目は、川崎市武蔵小杉から渋谷区恵比寿までなぜか遠回りに設定してしまい、17キロを走ろうと決意。天候はめちゃ暑の土曜日、午後2時スタート。気温は34度くらいでした。
ガイド:うーん、よい子の皆さんは決してまねしないでくださいね。気温が30度を超えたらランニングは止めましょう。気象庁発表の気温だって直射日光を受けない通風のいい地上1.5mで測っているんですから、コンクリートジャングルの街中の気温なんてプラス数度でしょう。気象予報値が34度だったらとっくに体温を超えてます。そんなところを走ってもたいしてトレーニングにならないし、体にも悪い。
N氏:はっきりいって死にました(死んではないけど)。お昼ごはんを午後1時30分に食べ終え、その30分後にスタートしたのが間違いだったかと。走りだしてカラダが重いのなんの。
食事直後のランは、ガス欠、低酸素状態
食べてからすぐ走るなら、ジェルでエネルギー補給を。この場合はエネルギー補給が目的なので、エネルギー量が多い製品を選ぶ。カロリーメイトは215gで200kcal、ウィダーのエネルギータイプは180gで180kcal |
N氏:武蔵小杉から五反田までは中原街道っていうところを走るんですが、これが意外とアップダウンあり。誤算でしたねー。こうまで高低があるとは……。確かに大田区・目黒区・渋谷区は高低差がありますから、自分の読みが甘かった。
ガイド:坂を登る時は、酸素の消費量が急激に上がります。このシリーズの前回に慶應の日吉校舎坂道で脈拍が178になったといってましたけど、酸素が取り込めない状態下で体は酸素を要求してきますから、ハーハーもいえない苦しさになるでしょう。
N氏:帽子もかぶらずにいったのも誤算。その夜、頭がずっと痛くて軽い熱中症だったのかも……。
ガイド:おそらくそうでしょうね。とにかく夏の晴れた日中は走っちゃいけません。頭が痛いという症状は、中等度にさしかかっている症状です。夏は帽子は必着用です。
N氏:結局10キロ地点の五反田で足を止め、山手線で恵比寿へ。だらしないなー。
ガイド:いやー、よく中止を決断しました。続けていたら、この連載も危うく終わるところでした。
再チャレンジで足にまめ
N氏:反省しまして再チャレンジです。2度目は、お昼ごはんを12時に食べスタートは15時に。天候は1週間前と変わらず。ただ15時にしたせいで、若干暑くない。あまり変わらなかったですけど……。帽子も着用。前週とは違い、快調ですよ、これ。五反田まで走ってもさして疲れておらず、そのまま恵比寿まで。五反田から恵比寿までは迷い大回りをしましたが、17キロを1時間40分程度で走りきりました。信号で足止め食らったり、通行人が多いので止まったりと、都会を走るのはちょっとと考えてしまいましたが。
足にまめができました以外は、体調はどこも悪くなく。
ガイド:ちゃんと学習しましたね。夏とはいえ15時ぐらいになると日も傾いてますから、ビルや並木が続くところですと日陰をぬって走れますからね。しかしまめができたとのことですね。舗装路の路面の温度はたぶん50度を超えているでしょう。足のまめは足が熱っされるとできやすいですから、シューズも通気性のよいタイプを選ぶとまめ予防に効果があります。ジョギング用はすっぽりと足を包み込むタイプが多くてレース用に比べると放熱性では劣りますね。なるべく甲の部分はメッシュ面積が広く、できればソールにも通気口が空いているタイプを選んでください。「これを選べば失敗しない!シューズBEST5」で放熱孔の空いたタイプのシューズを紹介しています。
N氏:その翌日は、武蔵小杉から川崎駅まで11キロを走りました。これはカラダがやや重く、ちょいつらめ。走り出したのが14時で、日差しきつし。天候も晴れで34度くらい。絆創膏でまめを覆いましたが、あまり意味なかったですね。
ガイド:14時って一番暑い時間帯じゃないですか。学習したかと思えばまたこれですからね……。フレックスタイムなんだから、日の出の頃に出社してみたらいかがですか? マメ予防については、「乾燥の季節に!クリーム、軟膏の実践活用法」でも触れているので参考にしてください。一度徹底的にマメ対策特集をやりましょう。