ジョギング・マラソン/ジョギング・マラソンの走り方、トレーニング

サブスリー輩出プロジェクト1 弱点を補強(2ページ目)

サブスリーは市民ランナーにとって大きな勲章です。サブスリーランナーは一般市民レースで5~10%以内という狭き門ですが、陸上競技の経験がない市民ランナーでも充分達成できます。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

サブスリー失敗の典型例

サブスリーランナー
「ランナーズ」のフルマラソン1歳刻みランキングによれば、サブスリーの最高齢は62歳、3人もいる
サブスリー達成を目指してこのコーナーを参考にしようという方は、すでに1、2回はフルマラソンを経験されていると思います。もちろん、サブスリーは達成できなかったわけですが、その時のレースを思い起こしてください。スタートしてからゴールまで、どのあたりでどのようになったのか?

よくあるパターンはこんな具合ではないでしょうか。サブスリーを達成するには、平均4分16秒/km、21分20秒/5kmのペースになります。後半落ち込むことを考えて、最初の5kmは、21分ちょうどくらいで設定している人が多いでしょう。そんなランナーのよくある展開例は……。

■最初の5km
スタートから2kmくらいまでは混雑もあり、4分20秒/km。当初予定より2km通過時点で16秒オーバーしているが、残り3kmで1kmごとに5秒ずつ取り戻し、予定通り20分01秒の通過。絶好の滑り出し。このままいけばサブスリー間違いなしと思っている。

■5~10km
ますます快調。この間の5kmはちょっとスピードを上げていたので、前半が4分10秒、後半は意識的に落として4分15秒。5kmを20分42秒で走る。トータル40分43秒。

■10~15km
ペースも安定し、4分15秒/kmで、5kmが21分15秒。理想的。このまま、どこまでも走り通せそうな気がしてくる。トータル1時間1分58秒。

■15~20km
まだ快調さを持続しているが、タイムはわずかに落ちて20kmを通過。ちょっと太股のあたりに違和感を感じるが、まだまだ大丈夫と思っている。5km21分22秒、トータルで1時間23分20秒。

■中間点
1時間28分ちょうどの通過。後半は前半より4分遅い1時間32分で走ればよい、ということは5kmあたり1分遅くていい。なんとかなるだろうと思っている。

■20~25km
中間点を過ぎると足が上がりにくくなってきたのが意識される。ピッチもわずかに遅くなり、25kmまでの5kmは21分50秒。このまま減り続けると、サブスリーは危ういということは理解できるのだが、ここから少し頑張るようにすればこれ以上は落ちないだろうと思っている。トータル1時間45分10秒。

■25~30km
蹴る力も腕振りの力も鈍っていることが自覚できる。空腹感も感じるようになった。5kmは22分の大台を超えて22分20秒に。トータル2時間7分30秒。

■30~35km
太ももは完全に痛んで、足首も固まったようになり、蹴りができない。腕振りも小さくなり、ピッチも落ちてきた。5kmを23分30秒、トータル2時間31分00秒。残り29分。元気なら間に合うはずだが……。

■35km~ゴール
膝がぐらつくようで、歩き出したい気持ち。なんとか腕を振って前進しようとするが、端から見ると体をよじっているように見える。体を立てているのも苦しく、うなだれたフォーム。ついに1kmに5分以上かかるように。最後は気力を振り絞るも、7.195kmを36分、トータル3時間7分、またサブスリーに失敗だ。ゴール後もグッタリでしばらくは座り込んだまま。

以上は、ありがちな経験談をまとめた想定ですが、思い当たる人は多いと思います。この想定例にはさまざまな失敗が含まれていますが、失敗は成功の母。このような失敗を経験した人は、すぐにサブスリーになれる可能性があります。失敗しないようにすればいいのですから。

>>サブスリーへの近道>>
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