最も大切なのは「適応力」
後ろ足に体重がのったままボールを打つこともある。あらゆる想定をするのが練習の意味 |
テニスで最も大切なポイントの一つを挙げるとすると、それは「適応力」。フォームを固めることとは逆に、いろんな状況に応じて、さまざまなフォームで打てるようになることが大切です。しかもこれはレベルを問わず、テニスを始めたばかりの初心者のうちから意識しておくといいでしょう。
そのためには、初心者のうちからゲームの得点や、狙い(打つコース)を定めること、相手との駆け引きなどを意識しながら練習するように努めましょう。フォームは、ゲームの状況を意識しながら打っているうちに自然に出来上がります。
フォームは自然と現われる!
テイクバックの大きさやスタンスは必要に応じて変わる。写真はプロテニスプレーヤーの岩見亮選手 |
次にコートに立って深いボールを打ってみようとすると、今度はボールを少し高く持ち上げるように振るでしょう。テイクバックが大きくなるかもしれません。フォロースルーは、1メートル離れたゴミ箱に入れる場合よりも高く大きく振り切られるはずです。
あるいは片手打ちバックハンドは、体を開かずに打てと教えられます。しかし、ボールを打つ動作には必ず体の回転を用います。深いポジションから深く打ち返そうとすれば、体の回転はより大きくなることが多いです。フォームとは、このように状況に応じてコロコロ変わるものなのです。
長くテニスをやっていても、うまく打てなくて悩んでいる人がこれほどまでにたくさんいるのは、なぜなのか? その原因は、フォームにあるのではありません。実は状況に対応する「適応力」が備わっていないことが、大きな原因なのです。
<関連リンク>
トーナメントを活用して上達につなげる1
トーナメントを活用して上達につなげる2