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女王アニカ・ソレンスタム、引退の衝撃(2ページ目)

ゴルフ史に残る不世出のスーパースター、アニカ・ソレンスタムが37歳の若さで突然の引退を表明。改めて女子プロゴルフ界最強の女王の偉大な足跡を紹介します。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

スコア“59”をマーク!

オデッセイ「ホワイトホット 2ボールブレード」。キャリア全盛時代からアニカのプレーを支えたパター
アニカ・ソレンスタムは12歳のときにゴルフをはじめたといいます。これは、他のプロゴルファーと比べても遅いスタート。アリゾナ大学留学中に世界女子アマに優勝。1993年にプロ転向後、1994年にルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

アニカ・ソレンスタムという名前が一躍世界に知られたのは1995年。ツアー初優勝がメジャー大会の全米女子オープン。この年、3勝をあげて賞金女王になりました。1996年にも全米女子に勝ち2連覇を果たしています。

その後、1997年、1998年にも賞金女王を獲得。1998年には、年間平均ストローク69.99をマーク。女子プロゴルファーとして、初めて70の壁を破りました。

圧巻は、ここから。2001年3月には、スタンダード・レジスター・ピン2日目、1ラウンド59という驚異的なスコアをマーク(パー72)。女性ゴルファーとして始めて50台のスコアをマークしました。現在も世界の女子ゴルファーで、50台のスコアが出たのはこのときだけ。

これ以降、59というスコアは、アニカ自身を象徴する数字となっています。使用するボールには59の数字をいれ、ウェッジには“MS59”(ミス59)と刻印され、本人のこだわりも感じます。先日、メジャーリーグ、ニューヨークメッツの試合の始球式に登場したアニカのユニフォームには、背番号59が刻まれていました。

この年には、ライバルであるオーストラリアのカーリー・ウェブに2年間奪われていた賞金女王とベア・トロフィー(平均ストローク1位)を奪還。賞金女王はそれから2005年まで、5年連続で獲得しました。

2002年には、なんと年間11勝。年間平均ストロークは68.7で現在も破られていません。2007年に年間8勝をあげ、2位に250万ドルという桁違いの差をつけて賞金女王を獲得したロレーナ・オチョアの平均ストロークは69.6854であることを考えれば、この年のアニカの驚異的な成績がわかります。

2003年には、女子選手として58年ぶりに男子ツアーのトーナメント、バンク・オブ・アメリカ・コロニアルに出場。結果は予選落ちでしたが、女子のトッププレーヤーが男子の最高峰PGAツアーで十分通用することを証明しました。

2005年には20戦10勝、勝率5割。毎試合100人以上のプレーヤーが参加するゴルフトーナメントでは考えられない勝率です。

>>テクノロジーをいち早く導入したアニカ・ソレンスタム>>
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