アニカ・ソレンスタム、37歳の若さで突然の引退
アニカ・ソレンスタムの著書『Golf Annika's Way』。原書(英語)で入手可能 |
アニカ・ソレンスタムは、1970年生まれ。スウェーデンのストックホルム出身。LPGAの通算勝利数が72勝(2008年5月現在)、メジャー勝利数10勝、賞金女王は8度獲得。93年にプロデビューなので、これらの実績はわずか15年の間に成し遂げられたもの。女子ゴルフの歴史の中でも例を見ない、最強ゴルファーと言えるでしょう。
インパクト付近で目標方向に顔を向けるルックアップ、特徴的な独特のスイングからくりだされるショットは正確無比。一試合のパーオン率が92%をマークしたこともあります。パーオン率は70%を超えれば部門別ランキング上位も狙えることを考えると、その卓越したショットメーカーぶりがうかがえます。アプローチ・パッティングも絶妙。さらに頭脳明晰で、常にインテリジェンスに満ちたコメントをすることでも知られる究極のオールラウンドプレーヤーです。
ここ2年は、椎間板ヘルニアの影響などでメキシコの新鋭、ロレーナ・オチョアに女王の座を譲っているものの、今季は既に3勝をマーク。現在もトップクラスの実力を持ちながらの引退は驚きをもって受け取られました。
アニカは、「人生で優先したいことがほかにも多くある」とコメントしています。現在もツアーで優秀の成績をあげながら、一方でゴルフ以外のライフプランを明確にイメージしているのは、クレバーで前向きなアニカらしい引退の理由だと感じます。
今回は不世出のゴルファー、アニカ・ソレンスタムの足跡とゴルフ界に残した多くの功績を紹介します。