横峯さくら選手も使用。チッパーとは?
横峯さくら選手も試したといわれるチッパー(写真はUSアスリート) |
横峯選手は女子プロの中では抜群のパーオン率を誇るショットメーカーですが、ここ1.2年はアプローチの成功率が低くなっていました。開催コースである名門、川奈ホテルGC富士コースのきつい芝目をもつ高麗グリーンを攻略するため、チッパーでのアプローチを試してみたようです。
チッパーとはアプローチショットのために作られたクラブ。それも通常、5~9番アイアンを使用することの多いランニングアプローチをやさしく打てるように作られたクラブです。ロフト角の少ないモデルをジガーと呼ぶこともあります。パターと同じようにストロークしますが、ロフト角がある分だけ打ち出しから少しボールが浮き(「キャリー」と呼びます)、接地してからコロコロと転がす(「ラン」と呼びます)のが基本的な使い方です。
チッパーの特徴は、ロフト角が小さく、かつシャフト長が短いこと。一般的にアプローチでは、PW(ピッチングウェッジ)、AW(アプローチウェッジ。P/S:ピッチングサンドと呼ばれる場合もあり)、SW(サンドウェッジ)を使用する場合が多いものです。ウェッジと呼ばれているこれらのクラブが、通常44~58度のロフト角であるのに対して、チッパーは10度以上ロフト角が立っています。これはウェッジよりも低い打ち出しで、よりラン(転がり)の出るボールを打つためです。
ロフト角と並んで特長的なのがシャフト長。パターやウェッジと同じくらいの比較的短いシャフトが装着されています(※40インチ強の中尺タイプもあります)。つまり、7~9番アイアンくらいのロフト角で、アプローチ用に使いやすく短くしたクラブがチッパーと定義づけられそうです。
ソールがすべりやすいように広く平たく作られているものが多く、最近ではよりパターに近い操作性を得るため、極太のグリップを採用しているものも増えてきました。