ゴルフ/ゴルフクラブ・用品の選び方

痛快!『間違いだらけのゴルフクラブ選び』(2ページ目)

クラブ選びのバイブルとして、高い人気を得ている岩間建二郎プロの『間違いだらけのゴルフクラブ選び』。13年にも及ぶ試打の歴史をリスペクトしつつ、その活用法を提案します。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

他に例のない影響力

過去の内容もまとめた総集編も発売されている。中古クラブ購入の参考に!
他にもクラブ試打の企画は多く存在しますが、『間違いだらけのゴルフクラブ選び』の影響力は圧倒的。象徴的だったのが2001年。その年クラブオブザイヤーという最高の評価を得たのは、ピネロン(丸松金糸)という一般的な知名度が非常に低いメーカーの『SHOGUN』というクラブでしたが、本の発売とともに非常な人気となり、『SHOGUN』とピネロンは大きな認知を得ました。

大手メーカーではなく、知名度の低いメーカーからグランプリ評価を受けるクラブが頻出するのがこの本の大きな特徴。ピネロン『SHOGUN』のほかにも、3年前のサソーグラインド、昨年、一昨年のイオンスポーツ『GIGA XF』、そして今年のアキラプロダクツ『ニューADR』などがその特徴的な例と言えます。どのクラブも本の発売とともに大変な反響となり、たちまち人気クラブになっています。

試打スペックに注意!

このように既にゴルフクラブ選びの指南書として、高い評価を得ている同書ですが、あえて問題点を指摘してみましょう。これは他の試打企画にも多く共通する点です。

一つ目は、クラブのスペックです。この本では試打テストの際、一つのスペックしか行われません。その手間を考えれば当然なのですが、本に書かれた試打結果は、そこに記載された試打クラブのスペックについての評価です。

つまり、ボールのつかまりがよくスライサーに向いていると評価されても、試打クラブが11度のRシャフトであれば、その評価は9度のSシャフトには当てはまらないということです。最近のドライバーは、ロフト別で重量配分を変えたり、シャフトを数種類用意したりしており、各スペック間の性能差は大きくなる傾向があるのでなおさらです。

幸い、本には試打クラブのスペックが明示されているので、自分が使用するスペックと異なる場合は、参考にしながらも以上のような側面を留保する必要があるでしょう。

>>次は、評価基準について>>
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