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ビューティフルワールドへ!桜庭一樹特集(2ページ目)

2006年の最後を締めくくるにふさわしい傑作長編が登場しました! 『赤朽葉(あかくちば)家の伝説』を読んで、年末年始は桜庭一樹ワールドに耽溺しましょう~。

執筆者:石井 千湖

ハマります! 桜庭ワールド

少女七竈と七人の可愛そうな大人
鉄道マニアの美少女とその母の物語
『赤朽葉家』でハマった、というかたに、ガイドおすすめの4冊をご紹介。

『少女七竈と七人の可愛そうな大人』
“道を歩いていたら落ちていたウンコを踏んでしまった。だけど、みんな急いで行かなければならない場所があるからそのまま歩きつづける。歩きながらも気になっている、そのウンコが恋愛なんだ(Yahoo!ブックスインタビューより)”と思ったのが発想のきっかけだそうです。でも、文章といい、キャラクターといい、とてもうつくしい小説。「一生忘れない夏恋メモリー」という記事でもとりあげましたが、四季を描いているので冬読んでもバッチリです。舞台は北海道ですしね。

『GOSICK ―ゴシック―』
名探偵ヴィクトリカと一弥少年の冒険を描いた人気シリーズ。図書館塔の最上階に住む無愛想な美少女が名探偵ってのがいいですね。最新巻はオリエント急行みたいな豪華列車が舞台!

『少女には向かない職業』
少女の犯罪を描いたある種陰惨な話ですが、殺人計画がユーモラス(特に凶器)。ベースはカトリーヌ・アルレーの名作サスペンス小説『わらの女』で、タイトルはもちろんP.D.ジェイムズ『女には向かない職業』のもじり。

『ブルースカイ』
冒頭の舞台は中世ドイツ。魔女狩りも出てきます。でもSFです。少女文化は弱者の文化という考察にうなりました。未来のオタク青年を少女のように描いているところもすごくいい。

『七竈』と『赤朽葉家』。2006年に2冊も傑作を出した著者。来年はよりいっそう注目が高まるはず。未読のかたは今のうちにチェックしておきましょう!

<関連サイト>
桜庭一樹オフィシャルサイト Scheherzade…桜庭一樹の公式サイト。全作品のリストがあります。ほかのコンテンツは最新情報やプロフィール、日記、人気投票など。
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