渋谷ウームを吉本興行が買い取った!?
ガイド:
てことは、銀座の性地がジニアス、六本木の性地がエーライフだと。まあ、聖地の聖はヒジリじゃなくて性教育の性なんだけど(笑)。で、この2大聖地に、冒頭で少しふれた六本木一丁目交差点の『エッジ東京』が新たに加わった、と。
芦沢:
まあ、踊りたい人はフラワーであるとかキャメロットであるとかにも流れるって感じですね。音楽的な話で言うと、若いコは渋谷のアトム一本なんですよ。新宿のエムズは客がもう入らないんで。もう、客がクラブ離れをしているというか、トランスに飽きてるんですよね。日本に限って言えばココ半年、トランスの新曲はでていない。でも、若いコが行くクラブはトランスじゃないですか。だから毎回、同じ曲ばかり聞かされてるんで、さすがに飽きてきたんですよ。
ガイド:
じゃあ、六本木界隈のクロスも閉まればガーデンも閉まるかもしれない。この状況は何なの?
芦沢:
簡単に言えばクラブで遊ぶ人口が減ってるってことです。みんな基本、ナンパ目的だから、女のコが減れば男も減る。負のスパイラルですよね。
ガイド:
なんで女のコが減ってる?
芦沢:
音楽的な話で言うと、ナンパ箱で一番盛り上がるのはトランス。これは若いコが行くクラブと変らない。で、まず、女のコがクラブに行く理由はいかに目立つかじゃないですか。前は目立つためにトランスでパラパラを踊るトラパラなんて文化があったんですけど、それで一部のハデなコだけが目立つことによって、他の女のコが萎縮しちゃう状況があったんですよね。例えばフラワーは最近、お立ち台でのトラパラを禁止にした。お立ち台のコだが目立ってフロアのコが目立てない。DJも霞んでしまう。つまりトラパラを踊れない新規の客が入ってこなくなっちゃった。すると目立ちたい女のコ、ハデでカワイイ女のコが来なくなって、ソレ目当ての男も減った、ということです。
ガイド:
なるほど。つまりお立ち台を無くして成功したジニアスになったってことね。クラブ側はジニアスみたいに一般客を取り込もうと必死だけど、それが逆に女のレベルを下げることになって、強いてはクラブ人口自体が減ることになった、と。
芦沢:
そうです。実際、キャメロットは第2土曜だけハウスだけをかける「ハウスネーション」っていうイベントをしてんですけど、この日だけ集客率が落ちてますから。
ガイド:
やっぱりナンパ箱の客はトランスを求めている、と。
芦沢:
要はエイベックスを筆頭に音楽業界全体がハウスに力を入れていて、客はトランスを求めているのに新曲が出ない。
ガイド:
にしても「ハウスネーション」ってエイベックスの? 確か渋谷のウームでやってなかった?
芦沢:
今はキャメロットです。ウームは吉本興行さんが買い取っちゃったんですよ。
ガイド:
なんとクラブ業界にも吉本進出!
芦沢:
いや、噂では吉本さんの劇場になるみたい。おそらく来年じゃないですかね。結構有名な話ですよ、DJ界では。
ガイド:
へー、それは、それは。まあ、教授がDJ界って言うのもオカシな話だけどね(笑)。