冗談みたいな世の中だから、冗談みたいに生きる
鼠先輩 夜遊びかぁ。僕の人生が遊びみたいなものですね。ストーカーで上京したり、歌手を目指したり、ご存知の通りAV作品を監督してみたり。無難で毒にも薬にもならない人生なんてつまらないでしょう。
ーーつまり、悪ふざけをマジメにすることに意味があるというか。
鼠先輩 そう。基本的にくだらないことを一生懸命にすることが好きです。『ギロッポン』も半分くらいはポッポしか言ってないですからね(笑)。
ーーそういう生き方はどこで形成されたんですか。
鼠先輩 生まれ育った岡山の団地かなぁ。回りの大人たちは誰も働いていないような環境で、でも皆、毎日が楽しそうなんですよ。まあ、冗談みたいな世の中だから冗談みたいに生きようかな、と思っている部分もあるし。人生なんて暇つぶしですからね。
ーーつまり歌手活動も暇つぶしの一貫だと。では残りの人生、どんな事で暇つぶししましょう。
鼠先輩 それは分からないですね。明日、殺されるかもしれない世の中ですし(しみじみと)。
ーー先の秋葉原の事件を例に出すまでもなく。
鼠先輩 そう。人間、いつ死ぬか分からないんだから、今日が楽しければそれでいいと思う。まあ、マジメに語ると、秋葉原は息抜きする場が少ないように思います。もっと面白いことが他にあったはずなんですけどね。(連続殺傷事件を指して)それだけパワーがあるんだから、違う方にベクトルが向けられたら大爆発してますよ。それはもう、僕では到底辿り着けないステージへ行っていたでしょうね。僕は女より男に好かれたい。彼らに「カッコイイ」「面白い」って言われたり憧れられる存在でありたいですね。
知らず知らずのうちに偏見を無くしたい
鼠先輩 やっぱり六本木っていう曲を歌わせていただいてるからには大切にしたい街だし、一生背負っていくものだと思います。俺が歌うことによって、世間が六本木に興味を示してもらえたらいいと思う。遊びに来たり、買い物したり、六本木の街が盛り上がれば単純に嬉しいです。この街は人種の坩堝であるし、夜遊びする場は一杯何万もする高級クラブから大衆居酒屋まである。だからヒルズやミッドタウンなどの表の顔だけじゃなく裏の顔『ギロッポン』も楽しんでもらいたい。この街は夜の仕事をされている方が多い。夜の方は俺みたいに夜の香りのする人間を可愛がってくれるから「いっしょに頑張りましょう」って思います。
ーー未だに夜の仕事を悪く思う方もいますからね。
鼠先輩 そう。水商売にアダルトビデオ、風俗。立派な産業、立派な職業だと思うんです。マジメに「偏見を無くせ!」って言うとダサイなって思うけど、知らず知らずのうちに偏見を無くしたいなって思います。だから「ポッポ、ポッポ」と言って、照れ隠ししているんです。いや、本当に!
(6月某日、六本木『パセラ』にて収録)
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