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70年代の名作映画ベスト5:邦画編(2ページ目)

名作映画の宝庫70年代の「ベスト5シリーズ」は、アメリカ映画編、ヨーロッパ映画編に続き、最後を飾る邦画編をお届けします。

執筆者:中野 豊

これぞ70年代良心の傑作!
第2位:『幸福の黄色いハンカチ』

幸福の黄色いハンカチ
「健さん」主演のロード・ムービー『幸福の黄色いハンカチ』
貯金をはたいて車を買って、念願だった北海道のドライブへとしゃれこんだ欽也(武田鉄矢)が、気晴らしに一人旅に出た朱実(桃井かおり)を拾って、つい手を出してモメたところに仲裁に入ったのが、網走で知り合った勇作(高倉健)です。

夕張へ行きたいと考える三人の楽しく可笑しな「ゴー!ゴー!ユーバリ(『キル・ビル Vol.1』の登場人物名)」の旅がはじまります。ちょっかいを出してきたチンピラを殴ったはずみで殺してしまい6年の刑をくらい出所したばかりの勇作の愛する妻(倍賞千恵子)が、まだ待っていてくれるのなら黄色いハンカチを庭先に一枚出しておいてくれと伝えてあったのです。

そして夕張の勇作の家が近づいて来ました……。ご一緒に感動の涙を流す名ラストシーンが待っています。

[作品情報]
・1977年/日本映画/上映時間:108min
・監督:山田洋次
・出演:高倉健、倍賞千恵子、武田鉄矢、桃井かおり、たこ八郎

世界のオオシマの最高作はやはり本作!
第1位:『愛のコリーダ』

愛のコリーダ
キネマ旬報誌のベスト10では、外国映画(日仏合作)でランクインした『愛のコリーダ』
料亭に住み込みで働くことになった元芸者の定(松田英子)と、料亭の店主の吉蔵(藤竜也)は、一目で互いに惹かれあい、貪るように情事を重ねてゆきます。やがて吉蔵の妻に関係を知られた2人は、家を出て旅館で情交の限りを尽くすことになります。しかし定の欲求が激しくなっていったある日、悲劇が起きます。

好意を持った人間と「ひとつになる」という願望は、潜在意識として誰にでも持ち得るものでしょう。その最たるものが「セックス」であり、人間はいつも貪欲に求めていくのでしょう。本作はその究極のカタチを描いたものです。

今だに日本では完全版を観られないので減点ポイントもあるのですが、70年代の大島渚は本作以外にも秀作『儀式』、『愛の亡霊』も創っています。今回は、ガイドの趣味と70年代大島監督作品の合わせ技も含めて第1位に据えます。

[作品情報]
・1976年/日本=フランス映画/上映時間:104min
・監督:大島渚
・出演:藤竜也、松田暎子、中島葵、芹明香、阿部マリ子


1970年代の名作映画シリーズはこれで締めますが、次は60年代、80年代、90年代と、出来れば50年代の名作映画のベスト5も思い返せればと思います。

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