優しさだけが愛ではない、夢は掴むまで膨らみ続ける
『白夜』
長い夜、悲しい夜はクライcryクライ。『白夜』 |
ドストエフスキー初期の短篇小説を、19世紀のペテルブルグから現代イタリアの港町に変え、貴族出身のイタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督中期の傑作です。
・1957年/イタリア映画
・上映時間:107min
・監督:ルキノ・ヴィスコンティ
性格だけを愛せるのか?永遠のテーマに揺らぐ想い
『美女と野獣』
40年代を代表するファンタジーロマン『美女と野獣』 |
長い間魔法にかけられて野獣にされていた王子とベルの愛情物語のアウトラインはディズニー映画と同様です。
人は外見ではない「心」ですというテーマが根底に流れていますが、結局ベルの愛により魔法が解けて素敵な王子に戻るというのは、釈然としませんが、「心」と「美貌」をシンクロさせていると考えればよいのでしょうね。
本物の王子はベルに「あなたの愛の力が魔法をといたのです。あなたは私の妃です」と言ってベルを抱きしめ、空に舞い上がり遥か彼方の王子の城へ飛び立つ幻想的なラストシーンは、詩人コクトーの才気が色香を放つファンタジーなのでしょう。
・1946年/フランス映画
・上映時間:93min
・監督:ジャン・コクトー
・主演:ジャン・マレー、ジョゼット・デイ
恋は一瞬で火がつき、知らぬ間にあり地獄に嵌る
『逢びき』
記念すべき第1回カンヌ国際映画祭グランプリに輝く『逢びき』 |
しかし、映画は純粋な結末を用意し、現代の感覚ではおとぎ話のように感じられるかもわかりません。映画の進行は主人公ローラのモノローグを軸に観客に心の機微・変化を伝えます。
往年の不倫映画の決定版として知られる本作は、後にソフィア・ローレン&リチャード・バートン主演によりリメイクされましたが、この1945年版には遠く及ばない作品に終わっていました。
・1945年/イギリス映画
・上映時間:86min
・監督:デヴィッド・リーン
・主演:セリア・ジョンソン、トレヴァー・ハワード
ジャンル別セレクト10シリーズの第4弾「恋愛映画10選」のVol2.は、ヨーロッパ映画編をお届けしました。最後の「恋愛映画10選」Vol3.は、忘れてはいけないアジア映画(邦画を含む)編をお送りします。しばらくお待ちください。
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