6/6 『HAZARD』園監督＆ジェイ単独インタビュー [映画] All About

◆監督のこ・だ・わ・り◆

オリジナルキャストでの『HAZARD-２-』お待ちしています。

―南：チャイニーズ・マフィアの人々の登場ですが、一度目は気にならなかったんですが、「本物の銃を使用した」と知って観直したら、前列の人々の銃口がやや下を向いているような感じがしました。

園監督：あれね、皆、腰が引けているんだよ。撮影直前に雑誌を撃って実弾の威力を見せたんだけど、撃ったとたんプシャーって粉々になっちゃって。そしたらみんなビビッちゃって、脅かしすぎたのかも。
―南：場面には、ぴったりの緊迫感でしたね。
園監督：うん、いい意味で。緊迫しすぎちゃったね。銃は本物をつかったし、あの場所は本物の拠点じゃないかと思うんだよね。

―南：こだわり、ですね。
園監督：こだわったんだ。本物志向。でも全体はすごいウソばっかなんだけどね（笑）。だってブルックリンを曲がったらクイーンズだったり。なんでハーレムで西部劇やっているんだ、って（笑）。その中でリアルを求めて頑張った。
ジェイ・ウエスト：あの場面で覚えているのは、シンとタケダを乗せてアイスクリーム・トラックを運転したんだけど。猛スピードで走行して、急ブレーキで止めてってところカッコ良くしたかったのね。そしたら後部に鉄のトレーが載っていて、急ブレーキ踏んだとたん飛んできて足元に落ちたの。もし直撃したら、誰か死んでいたかも。
園監督：（かなり驚いて）え、どこどこ？
ジェイ・ウエスト：ウォンに会いに行くところ。あれ、よく観ると俺いったん車から降りて、もう一回乗るでしょ。ブレーキを引き忘れて戻ったんだけど。カメラは回っているし、オダギリ君と二人で「ファ○ク」って、「でもやらなきゃ！」って頑張った。その時は監督に言わなかったんだ。
園監督：……そうなんだ。

「LOTUS CHAMELiON」としても活動中。

ジェイ・ウエスト：そういえば一番覚えていることは、その『ロング・ライダーズ』の格好をしてウォンに会いに行くって所で、すごくテンションを上げているはずだったのに、１テイク目で監督が「カット！もっとカメラ近づかないと」って。一生懸命やったけど監督は満足していないわけ、「もう一回」って。結局、最後はカメラが顔面スレスレまできて撮った。『何だよ、コレ』って思ったけど、監督の言葉を聞いて納得した。あれからは気をつけている。教えてくれてありがとう、監督。
園監督：それはいいことだね。

―南：最後に、読者へメッセージを下さい。

園監督：若い人が観るなら、ピストル持ってやんちゃやれ！ってことがテーマではなくて。安易な道とハザードな道があったら、是非【ハザードな道に挑戦して青春を生きて欲しい】というのがテーマだと思う。傷つかないほうへ、傷つかないほうへ、って考えないで、より怖いところを選んで欲しい。怖いところっていうのは、この映画は比喩なんだけど、自分にとって困難だったりするところに飛び込むこと。そうじゃないと青春じゃないって。

―南：小っちゃくまとまるなよ！ってメッセージを感じました。

園監督：そう。若いうちは、外に飛び出せ。それに『HAZARD』は堅苦しい映画が好きな映画ファンというより「元気出たぜ」「カッコいいぜ」っていう感想で終わる映画でいいと思う。

ジェイ・ウエスト：昨日、（ウォン役の）池内博之君に会って、そしたら偶然にもおととい『HAZARD』を観たんだって。「元気でるな、あの映画」って言ってくれて嬉しかった。この映画は元気を与える映画。長い間、眠っていた作品だけど、ネットではすごいファンがいてくれるみたい。すごく嬉しいし、感謝している。

―園監督、ジェイさん。ありがとうございました―