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ジェイ・ウエスト:3人とも本当の自分の姿って感じ、鏡のようなキャラになっていた。
―南:リーになりきったジェイさんの行動を盛り込んだのですか?
園監督:いや、会ったばかりだったからそんなに知らないし。
―南:監督のイマジネーションの中で、という意味では?
園監督:そうね、イマジネーションね。でも結構それが当たっていたけど(笑)。キャラクターが深く決まれば決まるほど台本に盛り込んでいった。タケダの花束のシーンも最初はなかった。撮影していたら、タケダって本当にピュアなバカなんだなって分かってきたからプロボーズさせてみようと思った。
◆ホイットマンの詩集◆
―南:そうなんですね。そのプロポーズも意外な結末に…。詩集をつかったリーの英語の先生ぶりも意外でした。
園監督:リーが英語を教える、っていうのもなかった。リーがあまりにもペシ(前述のジョー・ペシのこと)だから、友情の路線でどうつながっていくか、っていうペシの場を増やそうと思って。
ジェイ・ウエスト:ありがとう。
園監督:それに意外にインテリでもある!ってとこを見せたかった。あの詩集も何にするか迷ったんだ。そしたら古本屋にホイットマン(Walt
Whitman1819-1892)しかなくてさ。
ジェイ・ウエスト:そうそう、俺が古本屋でホイットマンを見つけて。
ジェイ・ウエスト:でも良かったでしょ。本をパッと開いて、それがあの詩。
園監督:そう、ちゃんと読んでみたらモラルモラルしてなくて、いい詩が多かった。俺ね、あれからホイットマンを読むようになった。それまでは、高村光太郎の詩みたいに思っていたから。
ジェイ・ウエスト:本当に?良かった。
次ページでは、園監督の「あんまり聞かれないんだよね」発言から…話は展開します。
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