『友引忌 －ともびき－』より『友引忌 －ともびき－』話題性
本国韓国で公開されるやいなや、その恐さが瞬く間に口コミで広がった。想像を絶する恐怖映画が誕生したことに韓国中が震撼。オープニングの週末の2日間、ソウル市内の劇場だけで4万人の観客を動員。翌週には早くも拡大上映が決定したほどだった。場内ではあまりの恐さに絶叫する客が後を絶たず、劇場は観客の悲鳴で大きく揺さぶられた。また、恐すぎて「ひとりぼっちでは観られない映画」としても注目を集め、恋人や友達と連れ立って劇場を訪れる客が殺到。連日ペア客で劇場は賑わい、カップルでキャーキャー騒ぎながら楽しめる"イベント・ムービー"としても異常な盛り上がりをみせた。その年の劇場公開作品の興行ランキングでは、アクション映画などの強豪がひしめく中、見事ベストテン10入りを達成。
『箪笥』話題性
AFM（アメリカン・フィルム・マーケット）ではスチール写真だけでフランスに10万米ドルで売れ、カンヌのマーケットでは冒頭の20分の部分のプロモーションビデオの上映だけで、日本、イタリア、タイ等にオファーを受け、総額100万ドル以上の販売実績を上げたとか。またスティーブン・スピルバーグが史上最高額でリメイク権を獲得。『箪笥』の公式ホームページが映画のホームページ史上最多のヒット数を記録（サイトオープン3日間で10万人超のアクセス）。「霊の取り憑いた恐怖の家」というコンセプトのサイトには、映画の中のセット図面を三次元の立体映像にし、アクセスした人が実際に恐怖の家の中を移動しているかのような錯覚を起こさせる構成になっている。陰惨なBGM、しばしば画面をよぎる正体不明の影、不意に聞こえてくる悲鳴等、五感を刺激する。
『箪笥』より『友引忌 －ともびき－』心霊現象
徹夜撮影が続く中で事件は起きた。連日連夜、鬼気迫る演技を繰り返す俳優ユ・ジテ（『アタック・ザ・ガス・ステーション』『春の日は過ぎゆく』『オールド・ボーイ』）の腕に、ガラスの破片が突き刺さる。これはアクシデントなのだが。おびただしい量の血が飛び散り、現場は一時騒然となった。怪我を負い、茫然自失のユ・ジテは、すぐさま病院へと搬送され処置を受けた。幸い、大事にはいたらなかったものの、突如起きた映画さながらの凄惨な事故に「怨霊の仕業か？！」の声が上がる。その騒ぎは撮影そのものの継続が危ぶまれるほどだったのだとか。この手の話はホラー映画においてつきないが、その後も不可解な事故や、科学的に証明できないような怪現象が多発。出演者、スタッフ一同を大いに震い上がらせた。
『箪笥』心霊現象
夜毎に聞こえる女性のささやき声に悩まされ、お互いに「静かにしろ」と言い合ったスタッフたち。でも実は誰も話をしていた者がいなかったことがわかり、ひやりとする恐怖を体験。その後、何もないセットのモニター画面に現れた妙齢の女性、セットでおばあさんの姿を目撃した撮影チーム、セットのはるか上の方にある天井から響いてくる猫の鳴き声等、撮影現場では終始、見えない何かが存在していた。
友引って？
16世紀頃、中国より伝わった六曜「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」の一つ。物事に勝ち負けがないとする日。この日、葬儀を行うと、文字通り親しい者をあの世へひっぱると言われ、古くより友引の日の葬儀は忌み嫌われてきた。
『箪笥』のもとネタがある？
韓国では誰もが知っている古典の怪談「薔花紅蓮伝」。仲の良い姉妹が継母の陰謀で無念のまま亡くなり怨霊になるという典型的な継母を悪人に設定した悲劇。それをベースに怨霊に取り憑かれた家に住む、美しい姉妹を襲う世にも奇怪な出来事を描いたのが『箪笥』。
2004年の夏休み映画をピックアップ
