『トロイ』来日会見
1000人も集まった会見場、もちろん舞台は凝った趣向で後方には劇中に登場する1000艘のスパルタ軍の大船団が航行する壮大なシーンを背景に、トロイの木馬が両脇に。撮影には、全長40ヤードのエンジン機動式の船が2艘を設計。海岸での野営用に4艘、建設したそうだ。残りはヨーロッパのフレーム・ストアCFCがデジタル処理している。撮影で使用したトロイの木馬も来日中
さて、まずは監督とアキレスの出会いの事から書きたいと思う。ウォルフガング・ペーターゼン監督が初めてホメロスの「イリアス」を読んだのは15歳の時、学校の授業でだったという。そのころからアキレスという人物に魅力を感じていたそうだ。そしてこの映画化のオファーが来た時は、夢のような気持ちだったとか。それにこれ以上はない!と断言できる素晴らしいキャスティングができたことを喜んでいる。それに「もし自分が演じるならアキレスだね。ちょっと体をしぼって、それに訓練すればブラッド・ピットよりもうまく演じられると思うよ(笑)」とホクホクと冗談交じりにアキレスへの熱い思を語る。
実は、この答え会見中の最初のお言葉で・・・ウォルフガング・ペーターゼン監督の"おちゃめ"ぶりが発揮される。というのも・・・通訳している竹内さんをジッーと見つめ「私は、そんなに話したのかね?」と言葉にして不思議がっている表情。英語から日本語にすると長く感じるらしい。(実際、監督は長く語られていたし、それを日本語に訳すと長くなるのは仕方がないこともある。)正確に訳されているということを納得すると「みんな短めに答えるように」と登壇者に指示をだしたのには、自分ツッコミのようで笑えました。
ウォルフガング・ペーターゼン監督 |
ウォルフガング・ペーターゼン監督 |
ウォルフガング・ペーターゼン監督 |
またウォルフガング・ペーターゼン監督は、会見に不参加となってしまったブラッド・ピットのことにも「最高のキャスティングで、想像以上のアキレスを演じてくれた」と語る。「アキレスにはダークな面もあるため、演じるにはリスクを伴う」からとも。それをブラッド・ピットは「自ら率先して演じてくれた、とても幅広い演技を見せてくれたのです」と俳優、ブラッド・ピット高く評価。そして体調が悪いのを、ずーっと我慢していたブラッド・ピットのことを「今、壇上にいないことを残念に思っています。撮影は非常にハードなものでメキシコやマルタ島がロケ地でした。でも彼は撮影中には、一切体調を崩すことなどなかったですから・・・。体調不良については、数時間前に知りまして早く良くなってくれることを願っています。」と語るぐらい・・・身近な人々にも感じさせないように、気を使われたんでしょうね。
ブラッド・ピットの気配り度は、すごいですよ。終了間際に登場し単独の会見を行ってくれた際のことを箇条書きで書きます。+通訳の戸田さんのイスを腰かけやすいように引いてあげた。(写真でもご覧いただける通り、通常セレブは、そこまでしません。)
+水を用意するホテルの方に、その方の顔を見て「サンキュー」と言っている。+取材陣にも会見冒頭に、「長い時間お待たせしてすみません」のお詫びから始まった。+会見終了時に「きっと締め切り時間もありますよね?、待っていてくれて本当にありがとう。」・・・と退場するはずが、ツっーと戻ってきてくれて写真撮影させてくれたのです。+司会の襟川さんにも握手だけでなくハグして感謝を表した。+最後に深々とお辞儀をして舞台裏に。+他にも相手役、ブリセウスを演じたローズ・バーンにも背中に手を当てて、声を掛けている。
エリック・バナ |
エリック・バナ |
エリック・バナ |
トロイの英雄、ヘクトルを演じたのは、エリック・バナ。役作りに際して「脚本と原作を読んだ」そう。「楽しい脚本で10ページ読むごとに、すごいシーンだ。これでこそヘクトルだ。というのが次々と描かれていた」。その人物は、「非常に人間的で現代にも通ずる人物」に思えたそうだ。お気に入りのシーンは、二つあって、「一つはアキレスとの戦いシーン」。ブラッド・ピットと1対1のシーンで見せ場だ。「ケガをしても恨まないようにして(実際、ケガもしたけれど、お陰で)最高のものができた」と誇らしげに語る。もう一つは「弟のパリスを演じたオーランド・ブルームとの船上シーン」だそう。航行している船上なので背景を考えて監督からの指示で「1カットで撮影したもの」で「監督が俳優を信じてくれなければ、できないことなので嬉しい指示でしたが、挑戦的でした」。
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