テクノポップ/フューチャーポップ

Perfume対談~メディア論(アンチ編)(3ページ目)

今回はアンチPerfumeも含めての雑誌の反応を切ってみました。博士に加えて、元ロック少年、現在Perfume DJの助手も加わって、三人対談です。Perfumeでロックを再考します。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

助手登場!

先生:
では、ここで新しい対談者を紹介したいと思います。僕と博士だとどうしても40代的な視点での話しになりがちなので、元ロック少年、20代のオカチ助手にも意見を述べてもらいましょう。助手、自己紹介がてらにPerfumeとの出会いを熱く語ってください。

助手:
オカチ助手
はじめてPerfumeのライヴを観たのが大阪の小さなライヴハウスで、そのときは何組かのバンドと一緒だったんですが、とにかく衝撃を受けたんですよ。

Perfumeライヴの衝撃

先生:
あっ、そのライヴは先生も行きましたよ。福島のセカンドラインで急遽決まったライヴですね。

助手:
そうですそうです。新参ファンなのであれがボクの初生Perfumeです。まずは客層に驚きました。全員がPerfumeのファンというわけではないと思うのですが、クラブで見かけるタイプ(2割)、インディーギターバンドのライブで見かけるタイプ(3割)、ハロプロ系のイベントで見かけるタイプ(3割)、HIPHOP系、ニート系、サラリーマン系などなど(2割)。とにかくいろんな層の人がいて、みんな楽しそうに踊ってるんですよ、Perfumeを見ながら。これは衝撃でしたね。Perfumeのパフォーマンスもさることながら、その受け入れられ方というか。「なんだコレ!?とんでもないことになってるぞ!」みたいな。

先生:
Perfumeはライヴから入れ!・・・鉄則ですね。客層のバラバラ感、よく言えば多様性というのは、大事ですね。

助手:
そうなんです!最近はすっかり多様性がなくなっているように思うんです。おそらく90年代末あたりからジャンルの細分化がどんどん進んでいって、最初はそれが面白かったんですけど、次第にそれぞれのカテゴリの中で好みや楽しみ方が明確化しはじめるんです。「こういう感じがこういうタイプの人は好き」みたいのがちゃんと出来上がっていて、提供する側はわかった上でそれを提供するし、受ける側は疑いもなくそれを受け取って喜ぶという壮大な予定調和=内輪ノリみたいな感じになっていく。「コレはイイけど、アレはダメ」みたいな棲み分けがキレイに出来上がってしまってる。

そんな状況で、Perfumeのこのクロスオーバーな盛り上がり方は、ちょっと革命的だと思ったんです。アイドルヲタもロックキッズもクラブで遊んでる子も、みんな巻き込んでいけるって普通ありえないですからね。革命的ですよ、これは。そのジャンルのスタイルだけではなく、本質の部分が受け入れられて盛り上がってる。逆に言うと、今まで「そのジャンルのスタイルを押さえておけばなんとかなるよね」的なアプローチしかしてこなかった連中は淘汰されていくんじゃないかと思います。それはアイドルにしても、ロックやダンスミュージックにしてもそう。

先生:
アイドル系のイベントで如何にもという人たちばかり、それも男性ばっかりだと、かなりげんなりしますね。
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