フレンチ・シーン総括
ダフト・パンク(Daft Punk)に代表される、90年代末に興ったフレンチ・タッチは、どちらかと言えば、フレンチ・ハウス、特にフィルター・ディスコ的なものから注目されましたが、その後フレンチ・ヌーヴェルポップとしても紹介したように、ジャンル的にも広がりを見せ、エレクトロニカ的なエール(Air)、ギターポップ的なタヒチ80(Tahiti 80)などが注目されていきます。最近、リミックス版も出ましたが、ダフトパンクの最新作『Human After All』(2005年)もハウスというよりもロック+エレクトロ的なアプローチの方が目立ちます。やっぱりフェニックス
ボク自身が啓蒙活動してきたフェニックスも派手ではありませんが、確実に良質なファンを増やしていると思われます。少なくともボクの周辺には「フェニックスは特別に好き!」と公言してはばからない音楽ファンが数名います。amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
Phoenix LIVE! Thirty Days Ago |
02. Victim Of The Crime
03. Too Young
04. I'm An Actor
05. Alphabetical
06. Funky Squaredance
07. (You Can't Blame It On) Anybody
08. Everything Is Everything
09. If I Ever Feel Better
10. Love For Granted
2枚目の『Alphabetical』(2004年)をリリース後、ライヴ盤『Phoenix LIVE! Thirty Days Ago』(2004年)でライヴバンドとしての魅力も披露してくれました。フェニックスのライヴを聴いた人はまだ限られているのですが、2006年のSUMMER SONICにやって来ます! ダフト・パンクと同日なのでこれは美味しすぎます。
It's Never Been Like That |
02. Consolation Prizes
03. Rally
04. Long Distance Call
05. One Time Too Many
06. Lost and Found
07. Courtesy Laughs
08. North
09. Sometimes in a Fall
10. Second to None
そして、5月10日についに出たオリジナルとしては3枚目のアルバム『It's Never Been Like That』(2006年)。日本のiTMSでも先行リリースされた「Long Distance Call」を聴いて、早くも即死状態の素晴らしいフェニックス節。アルバムの帯を見ると、「“生まれ変わった”フェニックス」と書いてあります。先行シングルだけでは判らなかったのですが、アルバムを聴いてみると、“生まれ変わった”は大げさですが、フェニックスの引き出しの多さ、懐の深さが感じられます。陽気でアップテンポな曲、シンプルな仕上げの曲が多いですが、泣けるサビが効いた琴線に触れるポップ性は普遍です。
こんな素晴らしいアルバムですが、一つだけ残念な事が・・・またもやEMIなので日本盤はCCCD(正確にはセキュアCD)。アメリカ盤はCCCD回避したのでしょうかね。こんな良いアルバムはコピーしないで、ちゃんと買うと思うのですがね、多くのファンは。
ソフィア・コッポラのお気に入りであるフェニックス・・・『Lost In Translation』に続いて、今秋公開予定のソフィア監督の『マリア・アントワネット』にバンドとして出演するという話もあります。