テクノポップ/海外のテクノポップ

フェニックス~折衷主義の魔法(4ページ目)

Dior Hommeのパーティーにも出演したフレンチ・ヌーヴェル・ポップ界のダサかっこよさ溢れる4人組、フェニックス(Phoenix)特集。美しい旋律の歌が折衷主義の魔法で、貴女(貴方)のハートをゲット!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

フェニックス~ディスコグラフィー(3)

『Alphabetical』(2004年)CD
01. Eveything Is Everything
02. Run Run Run
03. I'm An Actor
04. Love For Granted
05. Victim Of The Crime
06. (You Can't Blame It On) Anybody
07. Congratulations
08. If It's Not With You
09. Holdin' On Together
10. Alphabetical
11. The Diary Of Alphabetical*
*日本盤のみのボーナストラック

ファースト・アルバムで見られた、ハードロック色やハウス色は多少希薄になっており、メロー路線のソフトロックの結晶。隠し味的な折衷主義は見られるが、より曲自体にエネルギーが集中して、その分、メロディーメーカーとしてのフェニックスが光る。先ずは、キラー・チューンの「Everything Is Everything」で、このアルバム買ってよかった状態。2曲もシングルカットの「Run Run Run」・・・そして、ビートルズの「I Want You」なんかを思い出す「I'm An Actor」・・・ソフトロック系ラヴ・ソング「Love For Granted」でメロってきたら、「Victim Of The Crime」で涙腺がゆるむ仕組。それでも泣けないならと、ドドメの「Anybody」とメロー・チューン攻撃。かなり不思議なインスト「Congraturations」・・・最後の3曲もアメリカンポップスのエッセンスを取り込んだ、フェニックス流ポップとして白眉の出来。棄て曲なし!

『Everything Is Everything』(2004年)CDS
01. Everything Is Everything
02. I'm An Actor
03. Everything Is Everything (Instrumental)
04. Everything Is Everything (Home Demo)

「I'm An Actor」とのカップリングで先行シングル・カットされましたが、両曲とも、アルバム『Alphabetical』に入っています。他2曲は、「Everything Is Everything」のインストとホーム・デモ。アコースティックなデモもそれはそれで、いいのですが、クラブ系リミックスを収録してくれなかったのが、残念。ちなみにこのジャケに写っているのは、左からトーマス、クリスチャン、ローレント(クリスチャンの兄弟で、元ダーリン)、ディックです。

『Everything Is Everything』(2004年)7"/12"
A1. Everything Is Everything
B1. Everything Is Everything (Jack Lahana Remix)

これは、リミックスのために買った一枚。エールの「People In The City」(アルバム『Everybody Hertz』に収録)やAlex Kidの「Pick It Up」などの仕事をしているJack Lahanaの変態性あふれるR&Bファンク・リミックス。

『Everything Is Everything~Nudisco & Kitchen Crew Rmx's』(2004年)12" White Label
A1. Everything Is Everything (Mix 1)
B1. Everything Is Everything (Mix 2)
B2. Everything Is Everything (Mix 3)

ドイツ出身らしいNudiscoとKitchen Crew。いつも一緒にやっている訳ではなく、別々のリミキサー・チームのようです。ホワイト・レーベルでのリリースしかないのが惜しすぎる、昇天しそうなリミックス(B1のプレスミスによる音トビ以外は)。原曲のヴォーカル部分の良さを残しながらも、違和感のない4打ちフィルター・ディスコ化に成功。競歩しながら、聴きたいですね。

『Run Run Run』(2004年)CDS
01. Run Run Run
02. I'm An Actor
03. Too Young
04. Run Run Run (Video)

僕的には「Victim Of The Crime」がシングル・カットかなと思っていたんですが、割と地味だけど、良く聴くといいヒップホップとソフトロックが同居した「Run Run Run」。カップリングは「I'm An Actor」と『Lost In Translation』がらみで再度シングルに入った「Too Young」・・・ 価値があるのは、悶絶しながら見ていた人もいるらしい映像処理が美しい「Run Run Run」のPVが入っている事。

フェニックスのリミックス曲

フェニックス関連としては、リミキサーとして以下のトラックを手がけています。
■エールの「Kelly Watch The Stars (American Girls Remix)」
■Ritmo De Vidaの「The Spirit Is Justified (Phoenix's Deep Space Mix)」
■Rochusの「High Noon (Smart System's 24 H. Mix) 」

皆さん、フェニックスを聴いて即死しましょう。

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