フェニックス~ディスコグラフィー(2)
『United』(2000年)CD01. School's Rules
02. Too Young
03. Honeymoon
04. If I Ever Feel Better
05. Partytime
06. On Fire
07. Embuscade
08. Summerdays
09. Funky Square Dance
10. Definitive Breaks
11. Too Young (Zoot Woman Remix)*
12. If I Ever Feel Better (Todd Edwards Remix)*
*日本盤のみのボーナストラック
1997年のダフト・パンクのアルバム『Home Work』、1998年のStardustのシングル『Music Sounds Better With You』、1998年のエールのアルバム『Moon Safari』、2000年のタヒチ80のアルバム『Puzzule』といった作品が、ここ数年のフレンチ・シーンでの指針となったと考えるのですが、この『United』というアルバムも認知度では劣るものの、後世に評価されるべき作品でしょう。一言でも申し上げると、偉大なる折衷サウンド。ポップとロックとクラブ・ミュージックの折衷、アメリカンとヨーロピアンの折衷、ソフトロックとハードロックの折衷。出だしは、ハードロック的ギターから始まる、でもどこかハウスっぽいインスト・・・そして2曲目の泣きメロ即死系「Too Young」へと・・・哀愁のカントリー「Honeymoon」、即死したのにまた即死する美メロ系「If I Ever Feel Better」,、ガレージっぽい「Party Time」、ソウルフルなAOR「On Fire」・・・ジャジーなサックスが聴ける「Embuscade」、ありゃ気分はタヒチ80な「Summer Days」・・・カントリーでファンキーでハウシーでハードロックな折衷サウンドの百貨店と言える「Funky Squaredance」。エンディングは、ムーディーなサックス曲で閉める。
『Too Young』(2000年)12"/CDS
01. Too Young
02. Too Young (Zoot Woman Mix)
03. Too Young (Le Knight Club Remix)
アルバム『United』からのファースト・シングル。この曲は、映画『Lost In Translation』でも使用されている名曲ですが、リミックスが2曲収録されています。一つは、日本盤のボーナス・トラックにもなっているZoot Womanのリミックス。好きなアーティストによる好きなアーティストの曲のリミックスという期待にこたえる内容。当然、Zoot Womanのファースト的ニューウェイヴなリミックス。もう一つは、Le Knight Club・・・そう、ダフト・パンクの片割れのGuy-Manuel de Homem-ChristoとEric Chedevilleによるユニット(二人は、Crydamoureレコードの設立者でもある)によるフィルター・ハウス。どっちが良いと言われても困ります。どっちも最高!
『Too Young』(2001年)12"
A1. Too Young (Final Edit)
A2. Too Young (Zoot Woman Mix)
B1. Too Young (Le Knight Club Remix)
2001年に再度リリースされたヴァージョン。最初の「Too Young」と同じリミックスが入っているのですが、原曲はFinal Editと名付けられた、パッと聴いてもあまり区別のつかない若干ミックスの違うバージョンになってます。(thanks to Wさん)
『If I Ever Feel Better』(2001年)12"/CDS
01. If I Ever Feel Better
02. "If I Ever Feel Better, I'd Go To The Disco," Said The Buffalo Bunch
03. On Fire (Nash Kato Version)
オリジナルも素晴らしいポップ・ソングですが、Crydamoureレコード系列のThe Baffalo Bunchによって、完全なるフィルター・ディスコと化した「If I Feel Better, I'll Go To The Disco」。メンバーのPaul de Homem-Christoは、ダフト・パンクのGuy-Manuelの弟、Romain Séoは、We In Musicのメンバーとしても活動。このリミックスは、フレンチ・タッチ・コンピ『Technikart French Tour』『My House in Montmartre』や『De La Musique~French Touch Non-stop Mix』にも収録されています。日本盤『United』には、Todd Edwards Remixが収録されていますが、こちらの方が完成度は高い。
オリジナルの方は、Kings Of Convenienceのヴォーカリスト、Royksoppの「Remind Me」のゲスト・ヴォーカルとしても知られる、めがね君、アーランド・オイエによる!K7のDJミックス企画シリーズ『DJ Kicks』でも取り上げられています。3曲目「On Fire」は、元Urge OverkillのNash Kato(加藤じゃいないよ)によるアメリカンなアーシー・ロック・ヴァージョン。この辺が同居してしまうのが、フェニックスの魅力なんですね。
『I Can Try』(2001年)12"
A1. I Can Try
基本的に、上記のシングルのThe Bafflo Bunchのリミックスと同じですが、男の雄たけび声が収録されているヴァージョンで、タイトルも変わっている。B面はなし。