DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

新コンセプト機材、SONAR V-STUDIO 100登場(3ページ目)

4月1日からドイツで開催されているMusik MesseにおいてSONAR V-STUDIO 100が発表されました。約7万円程度になるというこのシステム、従来にはない新しいコンセプトのDAW製品となっています。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

高性能なコントロールサーフェイス機能

SONAR V-STUDIO 100
トップパネル右側には100mmのムービングフェーダーが装備されている
そして、3つ目の機能がコントロールサーフェイスです。

トップパネルを見ると分かるとおり、一番右には100mmのフェーダーが搭載されていますが、これがモータードライブされたムービングフェーダーであるとともに、タッチセンス付きのフェーダーとなっているのです。そのため、操作感もよく、かつ正確なフェーダー操作が可能になっています。

さらにこのトップパネルには5つのロータリーエンコーダー、11個のボタンとトランスポーズコントロールが搭載されています。これらのフェーダーやロータリーエンコーダー、ボタンでSONARが操作できるのはもちろんですが、Mackie Controlに準拠した仕様になっているため、CubaseやLogic、DigitalPerformerをはじめ、Windows、Macを限らずさまざまなDAWで利用できるというのも大きなポイントでしょう。

なお、SONARで利用する場合は、ACT(Active Controller Technology)に対応しているため、より使い勝手のいいコントロールサーフェイスとして利用することができます。


スタンドアロンのWAVレコーダー機能

SONAR V-STUDIO 100
SDスロットを利用することでWAVの再生や、再生しながらの録音ができる
そして4つ目の機能。それが、これまでにない、面白いアイディアの機能です。

実はVS-100はPCと接続しなくても使えるスタンドアロンのWAVレコーダーとして利用することができるのです。フロントにSD/SDHCカードスロットが用意されており、これを利用したレコーダーとなるのです。

使い方がちょっとユニークで、SDカードに収録されているWAVファイルを再生しながら、まったく別のWAVファイルとして録音ができるようになっています。つまり、予めSONARでオケを作っておき、それを2chのWAVファイルに落として、SDカードに収録します。そしてそれをVS-100に入れて、これ単独でもっていき、オケを再生しながら、ギターやボーカルなどを2chのWAVファイルとして録るわけです。

いわゆるMTR機能とまではいかないのですが、気軽に機材を持ち出して録音できるというのは大きな進化ではないでしょうか?そして、録音してきた素材を持ち帰って、SONARに流し込めば完成というわけです。

なお、このWAVレコーダー機能にはメトロノーム機能も搭載されているので、テンポを設定し、それを頼りにレコーディングしていくというのもひとつの手でしょう。
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